自転車のイヤホン、それでも警告を受ける理由

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6月の道路交通法の一部改正で、自転車の乗り方に厳しい目が向いている。イヤホンを装着しながらの走行も、規制対象となった...と思いきや、その解釈を巡って混乱が起きている。

自転車の乗り方については、14の危険項目が明示されて、14歳以上は3年以内に2回以上違反切符を交付されると講習を受けなければならないことになった。

イヤホンを装着しながらの自転車の運転は、14の危険項目では「安全運転義務違反」に当たりそうだが、ここでいう違反とは、スマートフォンを操作しながら自転車を運転して事故を起こした場合のことで、イヤホンの装着そのものが危険項目とされているわけではないようだ。それでも自転車ユーザーからはこんな声が上がっている。

「音楽を聞いてなくても、片方だけでもイヤホンをはずすように言われて、警告カードを受けた」。

路上の警察官の指導は何を目的としているのか。この指導には2つの要素があると警視庁は答える。

「道路交通法による安全運転義務違反は、イヤホンを片耳だけ、あるいは両方の耳に装着しているという外見を問題にしているわけではない。周囲の音が聞こえないような状態で運転してはいけないと定めている」。

では、なぜ装着が問題となるのか。それには東京都の自転車安全利用条例が関係する。

「都の規則は、運転中のイヤホンやヘッドホンの使用を禁止する。警察の立場としては、イヤホンを使用することで注意が散漫になったり、周囲の音が聞こえなくなることがあるので使用を中止するようにお願いしている」。

警視庁はこうした運転に対して警告カードを交付しているが、対応は都道府県によって対応に違いがある。だから、イヤホン装着そのものが問われるものではないのだが、注意力が散漫になる要素をできるだけ取り除くことは安全運転の第一歩となる。本来、これは自転車の運転だけに限ったことではないのだろうが…。

《中島みなみ》

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