スバル「アルシオーネ」生誕30周年、9月に記念行事…当時の開発者も登場

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スバル アルシオーネ
スバル アルシオーネ 全 8 枚 拡大写真

スバル車の歴史の中でもひときわ個性的だった『アルシオーネ』。今年はその生誕30周年を迎えるにあたり、オーナーズクラブが記念行事を開催することになった。

スバル・アルシオーネを覚えているだろうか。日本車で初めてCD(空気抵抗係数)値=0.30の壁を突破(CD値=0.29)した、特徴的なウェッジシェイプのパーソナル・スポーツクーペである。「4WDアヴァンギャルド」のキャッチコピーで鮮烈にデビューしたのが1985年。急加速、急制動、雨天の時に、それぞれアクセル、ブレーキ、ワイパーが連動して自動的に4輪駆動に切り替わる「AUTO-4WD」システムを搭載するなど、先進的なメカニズムを満載していた。

ただし、こうした意欲的な車が商業的に成功するとは限らない。主要なマーケットであった北米市場、国内市場とも発売当初を除けば販売は振るわず、1991年に生産終了となる。後継の『アルシオーネSVX』へとバトンタッチされたが、それを含めても約10年の寿命でしかなかった。

しかしというか当然、現代となっても前衛的なアルシオーネを愛する人達がいる。アルシオーネ・オーナーズクラブ「XAVI(クサビ)」のメンバーだ。会員数は141人。北海道から九州までの全国に海外も含め、30歳代から70歳代と幅広い年齢層が集う。普段からメーリングリストを利用しての情報交換や、年に数回の地域ごとのミーティング、5年ごとの記念行事(全国規模)を行ってきた。

そして今年、アルシオーネが生誕30周年を迎えるにあたり、9月20日と21日の両日に記念行事を行うこととなった。当時の開発担当部長だった高橋三雄氏と、デザインを担当した碇穹一氏をゲストとして迎えるという。

同クラブによれば、アルシオーネの現存台数は250台程度。国内販売台数は約8000台だったから、現存率は3%。その内、クラブに入会して稼動状態でいるオーナーは53名だという希少さである。メンバーの1人によれば「他の200名の方々にも記念行事に参加していただきたく、アルシオーネを見つけては置手紙などでご案内しています。しかしながら、大多数のオーナー様には接触の手段もなく、ネットで目撃情報をチェックしてみるものの、それ以上進展がないのが実情」という。

そしてまだ見ぬ、隠れたアルシオーネオーナーに訴える。「パーツが入手困難になり、ディーラーで車検整備を断られるようになっています。だからこうしてメンバーが集まれば誰かが部品提供できることもたくさんあります。今回の行事のことを知らないオーナーさんが出ぬよう、こちらも精一杯アピールしていきます。興味のある方は是非オーナーズクラブまで連絡ください!」

《嶽宮 三郎》

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