JR東日本、英国高速鉄道会社と運行計画のコンサルティング契約を締結

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今回の契約でJR東日本が作成するランカーブの例。縦軸が速度・時間、横軸が距離で、列車の走行距離と速度・時間の関係を表している。
今回の契約でJR東日本が作成するランカーブの例。縦軸が速度・時間、横軸が距離で、列車の走行距離と速度・時間の関係を表している。 全 3 枚 拡大写真

JR東日本は7月22日、英国の高速鉄道新線計画「High Speed Two(HS2)」の推進主体であるHS2社と、運行計画に関するコンサルティング契約を締結したと発表した。HS2の運転曲線(ランカーブ)を作成する。

HS2は英国運輸省が2009年1月に発表した、全長約530kmに及ぶ高速鉄道の建設計画。ロンドン~バーミンガム間の約220kmを結ぶ第1期区間と、バーミンガム~マンチェスター・リーズ間を結ぶ第2期区間に分かれている。第1期区間の開業時にはバーミンガム以北で在来線に乗り入れ、第2期開業の段階ではマンチェスター・リーズ以北で在来線に乗り入れる。最高速度は設計400km/h・営業360km/hで、第1期開業時は毎時14本、第2期開業時は毎時18本を運転。列車の長さは400mとしている。

建設費は予備費の144億ポンド(2兆7000億円)を含む426億ポンド(8兆1000億円)。第1期区間は2017年に着工して2026年の開業を、第2期区間は2030年頃の開業を、それぞれ予定している。2014年にはJR東日本グループの日本コンサルタントがHS2社とコンサルティング契約を締結しており、トンネル微気圧波やパンタグラフ騒音の対策、バラスト・スラブ軌道の比較などについて意見交換を行った。

JR東日本の発表によると、今回の契約では同社のランカーブ作成システム「ヘラクラス」を使用し、HS2のランカーブを作成。HS2社は既に実施済みのランカーブをJR東日本に提示して比較・考察を行う。ランカーブは線路や車両の性能などに応じて列車の走行距離と速度・時間の関係をグラフ化するもので、駅間の最小運転時間を算出するための基本データとなる。

契約期間は6月10日から11月7日まで。対象区間は第1期区間のロンドン(ユーストン)~バーミンガム間とリーズ・マンチェンスター方面への在来線接続点で、JR東日本のE5系・E6系新幹線電車とHS2の高速車両について、速達タイプと停車タイプのランカーブを作成する。

《草町義和》

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