気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年8月3日付
●メガ貿易圏TPPが影、交渉戦略見直しも(読売・7面)
●料金所ETCレーン優先に、本線へ直進国交省方針(朝日・1面)
●女性も運転しやすく、光岡自動車「ビュートなでしこ」(毎日・8面)
●フェリー火災可燃物多く消化難航、車両甲板広いスペースも一因か(毎日・26面)
●「仕事に夢」大幅減59%、新入社員、2番目の低さ(産経・24面)
●上場企業の7割、経常増益、円安・訪日消費追い風、4~6月(日経・1面)
●非関税障壁の解消へ共同声明、自工会、東南アジア団体と(日経・9面)
ひとくちコメント
「一体、なぜ?」と首をかしげた人も少なくないだろう。「ゴキゲン・ワーゲン」をスローガンにブランドイメージの向上に取り組んできた独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人、フォルクスワーゲングループジャパンの庄司茂社長が7月31日付で突如退任するというハプニングが起こった。
8月1日の産経、日経などが朝刊で取り上げていたが、退任の理由は「本人から退任したいとの意向があり、受理した」(産経)としている。
後任にはスヴェン・シュタイン副社長が8月1日付で暫定的に社長を兼務することになったそうだが、VWジャパンでは7月16日には鳴り物入りで新型『パサート』を発表。つい先日も新聞の全面広告などで「ゴキゲン・ワーゲン」をアピールしたばかりだった。
庄司氏は、伊藤忠商事出身でマツダモーターハンガリーや、スズキモーターロシアの社長を務めるなど、自動車販売の経験が豊富で2012年に6月にヘッドハンティングで独VWに入社した。同年8月から日本法人社長を務め、13年、14年と2年連続で過去最高の販売実績を上げていた。
ただ、15年上期には輸入車販売でメルセデス・ベンツに16年ぶりに首位を奪われるなど、庄司社長のアイデアで日本法人独自で始めた「ゴキゲン・ワーゲン」のブランド戦略も思うほどに浸透していなかったようようだ。社長就任4年目に入り前に親会社から何らかのプレッシャーをかけられていたとみられる。