ハスクバーナ、4ストモトクロッサー「FC」シリーズ大幅軽量化…350ccの優位性が浮き彫りに

モーターサイクル 新型車
FC250
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スウェーデンのモーターサイクルブランド、ハスクバーナの新型モトクロッサーがアメリカ東海岸のバッズクリークにて披露された。

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モトクロッサーは、その名の通りモトクロスに特化したマシン。純粋なレーシングマシンゆえに4スト450ccでも60馬力近くの最高出力を誇り、重量は100kg近辺。大ジャンプに堪えるための強靱なサスペンションを備えている。オフロードバイクの中ではもっとも先鋭的なカテゴリーであり、エンデュランサーやトレールバイク、ラリーマシンの開発ベースになることも多い。また、オフロードバイクレースでは最も人気があり、販売台数も多いことから、ふんだんに開発資金が投入され、各社毎年モデルチェンジをおこなうのが通例だ。

2016年モデルのハスクバーナでは、現在のモトクロスシーンにおいて主流となっている4ストロークモデル全機種、『FC450』、『FC350』、『FC250』が揃ってフルモデルチェンジ。カーボン製のサブフレームで1kg、エンジンを細部まで煮詰め直して軽量化を進め、FC450で5.2kg、FC350で4,7kg、FC250で4kgもの前モデルからの重量削減を実現した。親会社で同コンポーネントを使用しているKTMのSX-Fシリーズと比べても、リア周りが軽くなっていることが感じ取れる。

FC250は、研ぎ澄まされたツールといったフィーリングで、すべての感覚が15年モデルよりも向上した。これは特に軽量化によるところが大きい。軽量化はマシンの慣性力をそぎ落とすため、ギャップでふられづらくなる。16モデルでの軽量化は数値的にも大きく、ドライバビリティが向上、狙ったラインに入りやすくなったことで、次に待ち構えるセクションにも余裕ができ、コース全体のタイムに影響するほどだ。

以前より、非常に走りやすくビギナーからエキスパートまで楽しめ、かつレースでのポテンシャルを有したマシンだったが、さらにそのポテシャルを高めたと言えるだろう。

フレームのねじれ剛性が上がっていること、ボディがスリムであることは、乗ればすぐに体感可能だ。ビギナーであっても、思うがままにひらひらと左右にマシンを振ることができ、積極的にマシンをドライブする気にさせる。ちょっとしたジャンプで試しにマシンを倒してみても、シャープに反応してくれる。加えてストロークを長く設計したサスペンションによる接地感が高く、ギャップへの追従性の良さを感じた。

フラッグシップとなるFC450は、FC250とくらべて2kgしか変わらないところまで軽量化されているが、実際にライディングすると回転マスの影響で2kg以上の重さを感じる。これはどのようなモトクロッサーでも同じこと。しかし、他メーカーにくらべて重さの感じかたは圧倒的に少ないのも事実であった。クランクまわり、ピストンなども軽くなっていることで、回転マス自体が軽いことや、振動が少ないことがこのフィーリングに貢献しているはずだ。

また、3速を積極的に使ってエンジンを回さないように走れば、重さを感じることも少なくなり、だいぶ軽い感覚で乗りこなすことができる。450はエキスパート向けの製品と言えるが、450ならではの気むずかしさはかなり影を潜めており、サンデーライダーでも購入の選択肢に入りそうだ。

最も感動的であったのは、FC350。KTMとハスクバーナだけが作っている350ccという排気量自体は、レギュレーションで450ccがトップレベルの世界標準である中で、軽く扱いやすいパワーデリバリーであることがメリットになり、結果的に速いという思想から生まれたもの。世界選手権であるMXGPでは、KTMのA・カイローリが幾度もチャンピオンをとっており、350ccの優位性は認められつつある。

このたびの軽量化コンセプトは、まさに350ccのためにあるようなもので、FC350のライディングフィールは、FC250とほとんど同じ。イージーさ、扱いやすさ、ドライバビリティが軽量化によって強調され、かつトルクとパワーは排気量なりにでていて、450ccのような大排気量のデメリットが皆無といっていい。FC350は、16モデルにして350ccの概念を完成させたと言っても過言ではないだろう。

《稲垣 正倫》

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