【ヤマハ トリシティ 試乗】夢中になるほどコーナーリングが楽しい…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
ヤマハ TRICITY 125(トリシティ125)
ヤマハ TRICITY 125(トリシティ125) 全 11 枚 拡大写真

フロント2輪、リア1輪のスリーホイーラー。スタンドを払うと、バイクのように自立はしないから感覚的にはスクーターに限りなく近い。跨って左右に振れば車体が左右にスイングされるし、乗車姿勢をとるとタイヤが2つあることを目視できない。

【画像全11枚】

走った感覚も二輪車みたい。寝かし込んでいくときに若干の重さを感じるものの、イン側に切れ込んだり、アウトに膨らむことはなく、むしろ接地感がしっかりあるぶん安心して寝かし込める。フロント2輪をリーンさせるヤマハ独自の「LMW機構」、これは操縦しやすく面白い!

狭い場所でのターンも得意だ。なんせフロントの安定感が抜群で転倒への恐怖心がほとんどないから、思い切って車体を傾けられる。二輪車ではできないほど「エイヤッ!」と車体を目一杯寝かせて小回りさせるのが、慣れてくるにつれ楽しく、「まだいけちゃうのか…!?」と、どんどん過激になってくるから少し注意が必要。

フロント2輪は独立懸架となっているから乗り心地も良く、ギャップに乗り上げてもそれぞれの車輪を支えるフロントフォークが衝撃を吸収し、片輪だけが段差を越えるような状態になってもバランスを崩すことはない。

幅を感じてスリ抜けは無理だろうと思っていたが、意外とスイスイいける。この軽快感はさすが原付2種クラス(125cc)。シティコミューターとしての役割はしっかり果たしてくれそうだ。

タイヤが1つ多いから、走りは鈍くさそうと思うのは早合点。むしろコーナリングが楽しいから、ついつい夢中になって走ってしまうほど。こういったスポーツ感覚を3輪でも楽しませてくれるのは、さすがハンドリングのヤマハ。

3輪ならではのフォルムは見る者の目を惹きつけるが、乗っている本人がイチバン楽しい!!

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のモーターサイクルカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説している。現在多くのバイク専門誌、一般誌、WEB媒体で活動中。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、新型『エルグランド』世界初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. RAYSからコスパ最強シリーズ「RSS」が爆誕!“各車種専用設計”でもうホイール選びは迷わない、冬も夏も即戦力だPR
  3. 日産の新型SUV『テクトン』、写真公開…2026年発売へ
  4. 放置した夏の汚れがニオイに変わる前に! プロ目線で学ぶ車内清掃の正解~Weeklyメンテナンス~
  5. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る