「プラス100km走りたくなるクルマ」学生がデザイン、世界に1台のメルセデス

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最優秀「ヤナセ100周年賞」のデザインを実現した「メルセデスベンツGLA+100km」
最優秀「ヤナセ100周年賞」のデザインを実現した「メルセデスベンツGLA+100km」 全 12 枚 拡大写真

ヤナセ設立100周年を記念し、“こんなメルセデスに乗りたい!”と題した、理想のスペシャルカー(ドレスアップカー)の公募デザインコンテストが実施され、その最優秀賞に輝いたスペシャルカーが完成した。このコンテストの主催はヤナセとEMGマーケティングだ。

【画像全12枚】

このコンテストはメルセデスベンツ『GLAクラス』をベースに、自動車産業の未来を担う工学専攻の学生の育成と、未来の自動車産業にもっと関心を抱いてほしいとの願いを込めて実施されたものだ。最優秀賞にはホシノインパルがそのデザインをもとに実際に世界で一つだけのスペシャルカーを制作する、というもの。

最終選考に残った15作品から、最優秀ヤナセ100周年賞は千葉大学大学院工学研究科製品デザイン研究室の大木佑太さんの、“GLAクラス+100km”が受賞。そのコンセプトについて大木さんは、「GLAで行くことの出来る行動半径をプラス100km広げようというもの。『ウニモグ』や『Gクラス』の頑丈で壊れないイメージを意識しながら、ごつごつした感じでデザインした」とコメント。GLAの使い勝手に悪路走破性の高さをイメージさせるのが目的だ。

デザインを始めるにあたっては、「GLAを更にオフロードタイプにしようと考えた」という。そのためにカンガルーバンパーを取り付けたかったが、「最初に描いていたスケッチは、ライトの部分まで覆うようなもので、新しくないしダサく、格好良い顔に変なものを付けちゃった感があった」と苦笑する。そこでカンガルーバンパーを通常のバンパーと一体型に変えていったのだ。

また、マットブラックのカラーリングにもこだわった。「今流行のカラーだが、実は自分の中ではリバイバル的な意味合いもある。いすゞ『ビークロス』など昔の樹脂バンパーのイメージでこのカラーリングを考え、そこに上手くカンガルーバンパーを埋め込んで、ちょっと新しい感じにしたのだ」と述べる。

最後に大木さんは、このGLAに乗ってどこに行きたいかという質問に対し、「犬をドッグランに連れて行きたいと思い、それでプラス100kmにした。なので犬を乗せてどこかに行きたい」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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