【スズキ RM-Z250 新型】エンジンは計80か所もの改良、フレームは完全新設計

モーターサイクル 新型車
2016年型RM-Z250
2016年型RM-Z250 全 23 枚 拡大写真
2016年モデルとしてフルモデルチェンジとなったスズキのモトクロス競技専用車『RM-Z250』。

税込み価格74万5200円で2015年9月に発売、ということ以外の詳しい情報は、公式ホームページなどでもまだ明らかにされていないが、開発陣への取材から詳細が見えてきた。

まずエンジン。二輪エンジン設計部の田中眞司氏によると、「計80か所にも及ぶ改良が施されている」とのことで、エンジン全体の耐久性向上とともにパワーバンドの拡大を実現している。

ピストンは形状や素材を従来モデルを踏襲しつつ、ショートピーニング施工により表面を改質。優れた耐久性を獲得した。ピストンピンには、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施し、フリクションの低減と耐久性を向上。さらにL型のピストンリングを採用することで、シール性を上げブローバイガスの低減を達成した。

クランク慣性の軽減やマグネト慣性の増加をはじめ、カムシャフトとインテークバルブ、デコンプシステムやキックドライブ、カムチェーンテンショナー/アジャスターも新設計。クランクケースまですべてが新しい。

さらにメインフレームも完全新設計だ。二輪車体電装設計部の面迫貴浩氏は「従来モデルに比べ、2.5%の軽量化に成功した」という。

ステアリングヘッドパイプを一新したほか、軽量化と同時にフレーム剛性を最適化し、コーナリング性能の向上を実現。ピボットパーツ内部のリブ配置を見直し、フレーム下部の接続部分も新しくなっている。

また、電子デパイスも充実し、ついに「スズキ ホールショット アシスト コントロール」(S-HAC)を搭載。フロントフォークは最新式のKYB製エアフォークシステム「PSF2」(ニューマチック・スプリング・フォーク2)を採用する。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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