【BMW 340i 海外試乗】高性能をすべて味わうにはアウトバーンが必然か…石川真禧照

試乗記 輸入車
BMW 340i と石川真禧照氏
BMW 340i と石川真禧照氏 全 12 枚 拡大写真

エンジンにこだわるBMWが直列6気筒エンジンを新開発した。世の中が小排気量とか軽量化に走っている中で、BMWはそういう流れをおさえつつ、独自の世界を構築している。

新直6はこれまでのものに比べてショートストロークを採用。エンジンを回す楽しさを打ち出した。圧縮比も10.2から11.0に引き上げ、パワーは20ps、トルクは50Nmもアップさせた。

その実力を試すために、BMWの本拠地ミュンヘンに飛んだ。

用意されていたのは『3シリーズ』の4ドアセダン。「340i」というネーミングのモデル。LEDヘッドライトや新しいLEDを採用したリアコンビランプが2015年モデルとの相違点になる。サスペンションもハンドリング特性もパワー/トルクアップにあわせて改良されている。

テストコースはミュンヘン近郊。最近のアウトバーンはスピード制限区間が多くなったとはいえ、まだ全開走行はできる。8速ATのDレンジでアクセルを踏み込むと、新直6エンジンは6500のイエローゾーンをオーバーし、7000回転までイッキに上昇する。0~100km/h加速は5秒台。スムースでバランスの良い直6は5000回転も回せば1速50、2速85、3速100、4速125、5速160km/h、そのままアクセルオンで200km/hの世界に突入する。これがアウトバーンテストの醍醐味だ。

改良されたサスペンションとハンドリング特性はスポーツ走行向き。適度な緊張感をドライバーに伝えながら、超高速ドライビングを楽しませてくれた。

日本仕様も9月から発売だが、340iの高性能を味わえるのはアウトバーンのような環境が必然なのかもしれない。

■5つ星評価
パッケージ:★★★★
インテリア:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ:★★★★

石川真禧照│自動車生活探検家
日刊自動車新聞社を経て1971年からフリーの自動車評論家。1982年、I.W.オフィースを設立、自動車を中心としたメディア活動を開始する。自動車を生活の道具として捉える評論を得意とし、「自動車生活探検家」を名乗る。

《石川真禧照》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  3. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
  4. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  5. 日産 リーフ 新型の価格を予想する!…ベースは400万円台前半か
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る