往復150円で「最後のひと乗り」 香港国際空港の待ち時間でMTRひと駅旅

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香港の機場駅と博覧館駅の間(1.2km)、片道5香港ドル(約77円)で往復してみる
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「出発の時間まで3時間半あるんだけど、芝山千代田駅に行って帰ってこれる?」

成田空港で9月初旬、「日本の鉄道に乗りに来た」という香港の学生がこうたずねてきたので、香港の機場快線(エアポート・エクスプレス)を例にあげて「何もないけど、行けるよ」と返答した。

芝山鉄道線は、かつて「成田空港」と名乗った東成田駅と芝山千代田駅を結ぶ2.2kmの“ひと駅路線”。この芝山鉄道とはタイプが異なるが、香港国際空港と香港中心街を結ぶ機場快線も空港(機場)駅のひとつ先の駅が終点で、「出発便まで数時間あるので、終点の博物館駅まで行ってみる」という鉄道好きの姿をたまに見かける。

彼らにならい、成田行きの便まで1時間半ほどあった日、タッチパネル式の券売機でカード式きっぷ(列車車票)を購入し、空港と博物館の間、片道5香港ドル(約77円)、1.2kmを往復してみた。

最高速度135km/hで走る電車(MTR)の乗降ドア床面に「Adtranz」と「CAF」のロゴ。列車は、ドイツ、ダイムラー・クライスラー系列のアドトランツと、スペインのCAFなどが手がけた8両編成で、固定されたクロスシートが並ぶ。

この機場快線、香港中心街と空港の間は1998年に完成し、その7年後の2005年に空港駅から海へ向けて線路が延び、博物館(Asia World-Expo)駅ができた。このひと駅区間を行くと、平日午後だからか、乗客の姿はほとんどなく、往復とも1両に1人いるかいないか程度。車内は飲食や落書きが禁止されているせいか(罰金最高2000香港ドル=約3万円)きれいな印象だった。

電車は空港駅を出るとすぐに右にカーブし、1分足らずで減速。右手に博物館、左手に海を見ながらあっという間に博物館駅に到着してしまう。空港駅は、1階部分に香港方面、2階部分に博物館方面のホームがあるから、博物館へ向かう列車のほうが眺めがいい。

博物館駅ホームに立ち、空港までの戻る電車を待っていると、香港国際空港の海側滑走路に着陸する旅客機などが間近に見えた。こうした風景は、成田の芝山千代田駅も似ている。片道わずか2分弱の“ひと駅旅”、海側の車窓には、一瞬だけ香港ゴールドコースト(黄金海岸)なども映っていた。

2階建て路面電車(トラム)やケーブルカー(ピークトラム)、スターフェリー、観覧車、マカオ行きヘリなど、いろいろな乗り物がある香港。空港でちょっと時間をもてあましてしまったら、博物館までの「最後のひと乗り」もできる。

《レスポンス編集部》

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