フォルクスワーゲングループが、排出ガス規制を不正な手段でクリアしていた問題。株式市場は、この問題に敏感に反応している。
この問題が発覚したのは9月18日、米国EPA(環境保護局)の発表が最初だった。時差の関係もあり、週が明けた9月21日、フォルクスワーゲングループの本拠地、ドイツ・フランクフルト市場は、この問題に反応。フォルクスワーゲングループの株価は、9月21-22日の2日間で、35%も下落した。
また、米国のニューヨーク市場や日本の東京市場などでも、この影響が現れた。フォルクスワーゲングループ以外でも、自動車関連の銘柄が売られ、株価が下がっている。
自動車産業は、部品メーカーまで含めると非常に裾野が広い。投資家の多くが、今回の問題がフォルクスワーゲングループだけにとどまらず、自動車産業全体に及ぶことを危惧しているのが分かる。
フォルクスワーゲングループの監査役会は9月23日、マルティン・ヴィンターコルンCEOの辞任の発表に際して、「経済的な損失と、世界中の多くの顧客の信頼が失われた。この問題を非常に憂慮している」とコメントしている。