多様化する市場に対応する独自の技術を開発…ショーワの新テストコース

自動車 ビジネス 企業動向
ショーワ栃木開発センター 塩谷プルービンググラウンド。
ショーワ栃木開発センター 塩谷プルービンググラウンド。 全 9 枚 拡大写真

敷地面積約20万平方メートル、コース面積約4万1300平方mを誇るテストコース「栃木開発センター 塩谷プルービンググラウンド」を、栃木県・塩谷に新設した株式会社ショーワ。

同社代表取締役社長・杉山伸幸氏は、9月25日におこなわれた開所式で、新コース増設の目的を「実車による完成車領域の感応評価の向上、システム開発の進化、次世代システムの基礎研究」と説明した。

「二輪・四輪車の多様化する市場ニーズに対応できるショーワの独自技術を開発していく」という。

また、同社代表取締役専務・平田肇氏によると、新テストコースは直線路、旋回路、特殊路、ワインディング路(第二期工事完成予定)の4つからなる。

直線路は、全長約920m、面積約2万3000平方m、最大設計速度140km/hで、様々な状況での定量的な実車測定が可能な利用範囲の広いコース。ステアリングの中高速操舵特およびサスペンションの安定性テストに対応する。

旋回路の面積は約7800平方m。最大旋回半径R45で、定量的旋回特性や安定性特性検証が可能。

特殊路は面積約1万0500平方m(連絡路一部約1700平方m、二期工事完成予定 約6700平方m)で、カント路、わだち路、EU郊外路など3レーンで構成され、さまざまな入力条件における同社製品の乗り心地、操縦安定性評価を実施する。

第二期工事、2017年に完成予定のワインディング路は、ヨーロッパやアメリカの郊外路面を模したコースとなり、繊細なハンドリングを求められるシビアな操縦安定性の総合的な検証路となる。

栃木開発センター長の増田貴彦氏は、「これまではサーキットを借りるなどしテストをおこなっていたが、新コースによってコストも時間も大幅に短縮し、製品開発力も向上する」と見込んでいる。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  3. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  4. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  5. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る