トヨタ自動車は10月1日、『クラウン』シリーズを一部改良して発売した。新たな安全技術として国内のITS(高度道路情報システム)専用の周波数である760MHz帯を使った運転支援システム「ITS Connect」をオプション設定した。
この専用周波数による路車間・車車間通信を活用するもので、こうした安全技術の実用化は世界で初めてとなる。車両に搭載したセンサーでは捉えきれない他の車両や人の存在、信号情報などを通信で取得、あるいは車両同士の通信でも取得し、安全運転を支援する。
トヨタはクラウンへの搭載を皮切りに、年内に計3車種への展開を図る計画。発表会でクラウンの開発を担当した製品企画本部の秋山晃チーフエンジニアは「当社が率先して普及させていこうということで、先進技術がふさわしいクラウンからの搭載を決めた。インフラの整備はこれからだが、交差点の事故などを画期的に減らすことができるようになる」と述べた。
同システムは衝突被害軽減ブレーキなど安全装備のパッケージとのセットでのみオプション装備ができる。税込み価格は2万7000円。