【東京モータショー15】オリンピックに向け自動運転の試験を開始…ボッシュ

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自動運転車両用の機器
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独サプライヤー最大手のボッシュは東京モータショー15のブースにおいてプレスツアーを実施。今回のモーターショーで発表されたものも含め、ボッシュの技術や製品、取り組みについて紹介した。

パワートレインについては、低燃費化はもちろん排出ガスのクリーン化に注力、ディーゼル、ガソリンエンジンともに燃料の噴射圧を上げることで燃料を微細化し、クリーンな燃焼を実現している。また、日本や欧州、中国の排ガス規制に合わせて排ガスのクリーン化製品を提供するほか、安価で適用が容易なプラグインハイブリッドを2020年に向けて量産化するという。

ハイブリッドにおいては、2017年に投入予定のブースト回生システム「48Vハイブリッド」を紹介。またバッテリーは、2020年までにエネルギー密度を2倍にするとした。これによりコストを半分に引き下げるとともにエネルギー容量を3倍にする。これらは、セルの数を自由に設定できるマネジメントシステムとのパッケージで提供される予定だ。鉛製のバッテリーも紹介された。

二輪車向け製品では、セーフティ製品としてABSを紹介。二輪車ならではの特性を考慮し、バンク角をセンサーで判断したり、前後輪を独立して制御できる2チャンネルのシステムとしている。また、二輪車向けの燃料噴射システムも紹介した。こちらは吸気・排気センサーや制御システムなど一連の製品を提供する。

自動運転については、日本で公道試験を開始することを発表、2020年の東京オリンピックの会期中、東京で自動運転車両による自律走行を実施するという。同社ではすでにドイツと米国で公道試験を実施しているが、日本で試験を実施するに当たり、システムの適切な調整とカスタマイズが必要としている。自動運転のためのシステムとして、車両各所にカメラを設置、これにより車線や車間距離を自動的に保つほか、駐車時などに有効な仮想ビューも提供する。

さらに、クラウドを活用した逆走警告も装備。逆走した場合には10秒前後でドライバーに警告することができるという。この機能は、車両の実際の走行と正しい進行方向を比較し、インターネットベースのデータベースに保存する。そして2組の情報が一致しない場合には、ドライバーに誤りを警告するだけでなく、対向車のドライバーにも警告を発する。

インターネットへのコネクティブ機能は、自動運転だけでなくドライバーへの情報提供にも活用される。これにより、ドライバーは渋滞や天候悪化の警告を受け取ったり、空いている駐車スペースや充電スポットを把握するだけでなく、遠隔操作によるサービス予約や、料金支払いが可能となる。また、オンラインミュージックサービスやソーシャルネットワークへの車中からの継続的なアクセスや、様々なスマートフォンアプリの利用を容易にするためのソリューション提供を進めていくとした。

このほか、電気自動車と相性のいいCVTや、アレルギー物質なども取り除くエアコンフィルター、面圧を一定にして高速走行時の浮き上がりも防止するエアロツインマルチワイパー、ワイパー部でウォッシャー液を噴射するシステム、メンテナンスフリーを実現するブラシレスモーターなども紹介。これらの技術にはボッシュが長年培った技術がふんだんに活かされており、今後も安全で楽しいドライブを提供していくとした。

《吉澤 亨史》

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