【東京モーターショー15】EV超小型モビリティデザインコンテスト、最優秀賞は京都工芸繊維大学

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国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト2015 表彰式
国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト2015 表彰式 全 8 枚 拡大写真

第44回東京モーターショーの会場内で4日、「国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト2015」の表彰式が行われた。全98チームから選ばれた6チームが審査員たちの前でプレゼンテーションを行い、その中から最優秀賞が選ばれ、発表された。

同コンテストは、電気自動車普及協会が主催し、学生による超小型モビリティのアイデアを募集するもの。超小型モビリティとは「自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1人~2人乗り程度の車両」、「導入・普及により、CO2の削減のみならず、観光・地域振興、都市や地域の新たな交通手段、高齢者や子育て世代の移動支援等の多くの副次的便益が期待される」と定義。審査委員長はKEN OKUYAMA DESIGN代表の工業デザイナー、奥山清行氏が担当した。

表彰式に出席したのは、千葉大学のPDL B4、専門学校HAL大阪のTakayuki Hayashi、京都工芸繊維大学のNasawopolus、武蔵野美術大学のMID、岡山県立大学のOPU、そして首都大学東京のGYBの計6チーム。すでに2度の審査を通り抜けた先鋭チームは、すべて日本のチームだった。

各チームがレベルの高いプレゼンテーションを行った結果、最優秀賞を射止めたのは京都工芸繊維大学のチームNasawopolus。「E-Mobilis」という、家具のようにふるまうモビリティによって実現される新しいライフスタイルを提案。家にあるテーブルがクルマになり、乗り込むことでそのまま出かけられるという斬新さと、スロープで全階層が繋がった建物やソーラーパネルによる充電などのインフラを高レベルでまとめ上げた点が大きく評価された。

受賞の感想を聞かれると「素直に嬉しい」と受賞の喜びを噛み締めるとともに、「一回目の時からはかなり大きく変わっています。最終的なものが決まるのはかなりギリギリでした」とその苦労を語った。また、一次審査と二次審査の間に行われたワークショップにおかげで、今のものに大きく近づいたことも明かした。

審査委員長の奥山氏からは、今回予選を通ったのがすべて日本のチームだったことについて、「日本はおそらく世界の中で一番公共交通機関が発達している国。それでも満足していないからこそ、学生たちからは様々なアイデアが出るのだろう」と分析。同時に、今後は海外の人たちが外から見ることでどのようなアイデアを出してくるのか、次回以降の展開に興味を見せた。

最後に奥山氏は各チームを賞賛しアドバイスを述べた後、「すべての参加者にはパッケージングが欠けている。モノは人の周り、人のために作るもの」と工業デザイナーらしい指摘。それと同時に「学生は僕たち大人と違い、一番無垢で一番クリエイティブな時期。これに知識をつけて社会に役立つようになってもらいたい」と、将来への期待を込めた。

《関 航介》

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