北海道各地のトロッコが「大集合」…小樽の廃線跡走る | レスポンス(Response.jp)

北海道各地のトロッコが「大集合」…小樽の廃線跡走る

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コースを東側のAコースと西側のBコースに分けて開催。写真は西側のBコースで、狩勝高原エコトロッコ鉄道と北海道鉄道文化保存会のトロッコが運行されていた。
コースを東側のAコースと西側のBコースに分けて開催。写真は西側のBコースで、狩勝高原エコトロッコ鉄道と北海道鉄道文化保存会のトロッコが運行されていた。 全 15 枚 拡大写真
北海道小樽市の東西に延びる旧手宮線遊歩道。1880年、北海道に初めて開業した本格的な鉄道である幌内鉄道の一部で、後に国鉄手宮線となったここに、11月7・8日の2日間、北海道内各地で運行しているトロッコが大集合するイベントが開かれた。

会場となった手宮線遊歩道は、中央通りを境に寿司屋通りにかけての東側500m余り、小樽総合博物館付近にかけての西側1100m余りからなるもので、鉄道時代の1067mm軌間のレールを残しながら、東側は2001年に、西側は2013年に整備された。この遊歩道は小樽市が管理しており、夏は小樽がらす市、冬は雪あかりの路といったイベントで活用されているものの、鉄道にまつわるイベントは散発的にしか行われていなかった。

せっかくレールが残されているのにそれでは惜しい……ということで、北海道内各地で運行されているトロッコを走らようと検討が始まったのが今年の春。手宮線遊歩道ではしばしばトロッコの運行が行われていたので実績上の問題はなかったようだが、呼びかけた各団体のトロッコ運行は例年4~10月というケースがほとんどなので、実施時期が問題になったという。行うとするとシーズンの運行が終了する11月となるが、気温が急激に下がるこの時期はアウトドアイベントが行いにくいこともあり、はたしてどれほどの集客を見込めるのか、不安があったという。

しかし、蓋を開けてみると2日間で751人(主催者発表)が集まり、不安は払拭。あらかじめ用意された乗車券は完売し、あわてて増刷に走る場面もあったという。筆者が初日に見た範囲では、冷え込みが厳しいあいにくの曇り空であったにも関わらず、中央通り側のチケット売場にはかなりの行列が出来ており、盛況ぶりがうかがえた。

今回参加した団体は、地元の北海道鉄道文化保存会のほかに、新得町の狩勝高原エコトロッコ鉄道、美深町のトロッコ王国美深、上士幌町のひがし大雪高原鉄道と森のトロッコ鉄道エコレール。1枚500円の乗車券を買えば、この5つのトロッコにすべて乗ることができるという充実ぶりだった。集まったトロッコはほとんどが足漕ぎ式だったが、トロッコ王国美深のものは原動機が付いており、他のトロッコに比べて、新幹線と鈍行列車の差とも言えるくらいスピードが桁違いだった。

森のトロッコ鉄道エコレールだけは、1067mm軌間の3分の1にも満たない幅のミニ軌間であるため、トロッコ王国美深とひがし大雪高原鉄道が走るレールの隣に木製のオリジナル軌道が設営されていた。トロッコといっても自転車を改造したような小ぶりなもので、見た目が非常にかわいらしいせいか、子供たちに人気があった。

参加団体のひとつである狩勝高原エコトロッコ鉄道の増田さんによると、このイベントに際しては4トントラックをチャーターし、自分たちのトロッコ2両と簡易転車台、森のトロッコ鉄道エコレールのレールを積んで6日に新得を出発、8日の運行終了と同時に新得へ戻る強行軍だったという。狩勝高原エコトロッコ鉄道では10月にも旧江差線湯ノ岱駅構内でトロッコの運行を行っており、「このようなイベントが呼び水となって、各地のトロッコをより一層知ってもらうことができれば」と増田さん。トロッコを積んでの出張にかなり意欲的な姿勢を見せていた。

集まったトロッコは、いずれも都市圏から遠い地方で運行されているので、なかなか体験しにくいという事情もあった。それだけに、アジアを中心とした海外にも知名度があり、札幌にも近い小樽の中心部でこのようなイベントが開かれた意義は大きいのではないだろうか。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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