【SUPER GT 最終戦】予選を終えてインパルGT-RがGT500王座へ前進も、予断許さず

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#12 ニッサンGT-R NISMO GT500/インパル
#12 ニッサンGT-R NISMO GT500/インパル 全 8 枚 拡大写真

14日に公式予選が行なわれた「SUPER GT 第8戦ツインリンクもてぎ」。GT500王座を6組が争う熾烈な最終決戦だが、予選を終えた段階でポイント首位のインパルGT-Rが優位を拡大した。しかし、天候推移も含め、依然として予断を許さない状況でもある。

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まず、GT500ドライバーズタイトル獲得圏内にいる6組のポイント状況は以下の通り。

■GT500ドライバーズポイント上位
66点 #12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/BS)
64点 #1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/MI)
53点 #38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明/BS)
50点 #46 S Road MOLA GT-R(本山哲&柳田真孝/MI)
49点 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)
49点 #36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔&J.ロシター/BS)
※BS=ブリヂストン、MI=ミシュラン。

現在のSUPER GTにはポールポジション得点等がないため、最終戦の予選が終わった現時点のポイント状況(上記)は、前戦終了時から変化していない。明日の決勝では1~10位に20-15-11-8-6-5-4-3-2-1点が与えられる。

次に、ポイント状況と予選順位を組み合わせてみるとこうなる。

予選3位:49点 #100 NSX(山本&伊沢/BS)
予選4位:49点 #36 RC F(伊藤&ロシター/BS)
予選5位:66点 #12 GT-R(安田&オリベイラ/BS)
予選6位:53点 #38 RC F(立川&石浦/BS)
予選12位:64点 #1 GT-R(松田&クインタレッリ/MI)
予選13位:50点 #46 GT-R(本山&柳田/MI)
※決勝スタートまでにグリッド降格等の事象が発生する可能性もあるが、この順位からのスタートを前提とする。

なお、フロントローの2台は王座争いに直接関係しないマシンで、ポールが#37 RC F(A.カルダレッリ&平川亮/BS)、予選2位が#64 NSX(中嶋大祐&B.バゲット/ダンロップ)。

いずれにせよ、決勝が雨だろうが、路面が乾いていく方向であろうが、あるいは予報外の完全ドライになったとしても、ポイント首位 #12 GT-Rの優位は確かだ。#12 GT-Rが予選からひとつ順位を上げて4位でゴールすれば、#1 GT-R以外の4台は優勝しても権利なし。2点という僅差に位置する#1 GT-Rにしても、最低限#12 GT-Rの前に出ないことには権利が消滅するわけで、予選順位を考えればラクではないところである。

ただ、#1 GT-Rの松田はもちろん連覇をあきらめてはいない。予選後にはともにQ2進出ならなかったMI装着GT-RのQ1担当選手同士、柳田(#46)と情報交換していたが、両者とも表情に極端な悲愴感まではなく、コメントを聞いても「タイヤと雨量の兼ね合いという条件のなかで、ドライバーとしてやれることはやれた」という思いが一様に感じられた。タイヤ戦争のあるカテゴリーで雨の予選になった場合、雨量とタイヤのマッチングという運、不運が発生するのはやむを得ない面があるからだ。

「朝の練習走行くらいの中途半端なウエット路面ならよかったんですけど、Q1はコース上の水がどんどん増えていく状況になってしまいました。乾いていく方向なら違ったと思うんですけどね」と語る松田は、さらに「明日は乾いていく方向のようなので、そうなれば僕たちは速いと思います。タイトルを争うライバルたちのQ2の結果も含めて、まだ僕たちにも流れはある、チャンスはあると思います」とも。そして「今日はうまくいかなかったですけど、明日はいいことあると信じて頑張ります」。

一方の#12 GT-Rを走らせるインパルの星野一義監督は「BSのタイヤが進歩した。一緒にテストして開発してきた、その友情のかたまり(の威力)が出たね。BSには感謝しているし、その努力に今度は我々チームが応えないといけない」と語る。確かにこの日は前記したように運という要素もあったとは思うが、朝の練習走行から多くの局面でBS勢が上位を占めるなど、雨においてのMIに対する総合的な優位性を感じさせたのも事実。過去4シーズン中、3シーズンでMIにGT500王座をもっていかれているだけに、BSも乾坤一擲の開発をインパルらと進めてきたということだろう。

星野監督は決勝に向け、「SUPER GTのチャンピオン争いっていうのは、いろんな作戦を準備していても、その時その時の状況判断を間違ったら、実力のあるマシンでも逆を行って大変なことになる」と語り、それがためもあってだろう、「ここで気を抜くつもりはまったくないし、明日も(あまり順位条件を考えず)思い切りチャレンジしていく。勝ちを目指していく」と話す。正攻法こそが王道、というスタンスで、陣営20年ぶりの王者輩出を目指す。

そのBSを履くマシンが5台いるレクサスRC F勢には、多数派ならではの一発逆転シナリオが。決勝も雨がBSにピタリと合うような状況のまま推移すれば、5台で前線を固めてしまえるかもしれない。もちろん同じBSの#12 GT-Rが下位に沈む、現実的にはアクシデントかマシントラブルで消えるという前提が必要にはなるが、前線占拠が実現すれば、王座獲得の権利がある#38 RC Fか#36 RC Fを先頭に出して、奇跡の大逆転タイトルも現実のものにできる。

#38は最低限2位が、#36は最低限優勝が必要で、とにかく細い糸であることは事実だが、1-4-6-7-10位というBS装着レクサス勢の予選結果から、その実現性はわずかに上がったといえるかもしれない。

#46 GT-Rは厳しくなった。優勝が最低条件の上に予選13位、しかも彼らは同じタイヤを履くマシンが#1 GT-Rしかいなく、これも一発逆転を狙うには辛い要素だ。予選3位につけた#100 NSXも優勝前提。こちらはグリッド位置が良く、同じBS勢が上位を形勢しているのもいいが、本当の味方(ホンダ車)が近くにいないことがレクサス勢と違ってネックだ。予選2位の#64 NSXは装着タイヤ銘柄が違うため、両方がいい状況で走れる可能性はあまり高くないだろう。

というように、いろいろな展開が予想される今季最終決戦。とにかく53周、250kmの戦いの先に栄冠の行方が決まる。決勝は15日の午後1時40分にパレードラップスタート予定だ。

《遠藤俊幸》

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