【SUPER GT 最終戦】ニスモGT-RがGT500クラス連覇…クインタレッリは単独最多4冠目

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GT500クラス連覇を決めた松田次生とクインタレッリ。
GT500クラス連覇を決めた松田次生とクインタレッリ。 全 16 枚 拡大写真

15日、SUPER GT最終戦の決勝250kmレースがツインリンクもてぎで行なわれ、GT500クラス2位でゴールしたニスモGT-Rの松田次生&ロニー・クインタレッリが、同クラスのドライバーズタイトル連覇を達成した。クインタレッリは単独最多となる4度目のGT500王座戴冠を果たしている。

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午後1時40分にパレードラップがスタートした決勝53周は、微妙なコンディションのもとで始まった。スターティンググリッド上で急に雨が降ったりもしたが、基本的に空模様は回復傾向。しかし、路面はまだ濡れている。各陣営がグリッド上でタイヤ選択を最後まで悩む局面だったが、最終的にはGT500の全車がレインタイヤでスタートしたと思われる状況となった。

GT500ドライバーズタイトル争いは6組に可能性が残るが、自力決定の権利を有するのは2台の日産GT-R、予選5位の#12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/ブリヂストン=BS)と、予選12位の#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)である。#12 GT-Rのリードは2ポイントと僅差。だが、グリッドポジションに大きな開きがある状況での最終決戦突入だった。

天候はスタート後、次第に晴れへと転じていく。レース序盤、#12 GT-R(オリベイラ)はスタート位置通りの5番手を走行。#1 GT-R(クインタレッリ)は1周目に10番手へと上がり、その後も各車が路面状況の推移に伴うタイヤ相性の変化等でパフォーマンスを乱高下させ気味ななか、少しずつポジションを上げていく。10周終了時点では6番手と、#12 GT-Rの次位へと浮上。

19周を終える頃からGT500各車がルーティンのピットストップを開始、タイヤをスリックへと換えることになる。#12 GT-Rは24周終了時点でピットへ。タイヤ交換と給油をこなし、オリベイラから安田に代わってコース復帰する。そして#1 GT-Rは翌周にピットイン、こちらはクインタレッリから松田にスイッチしてコースに戻る。すると、両者の前後関係は入れかわることとなり、#1 GT-Rが#12 GT-Rに先行する形勢に。

ピットイン前の差は7~8秒。ピットで約4秒、#1 GT-Rの方が停止時間は短かったが、これは両者に燃費面での戦略的読み(攻め)の差があったためのようだ。もちろん作業にもミスはなく、あとはピットイン前に「フルプッシュした」というクインタレッリの走りと、バトンを受けた松田が前戦と同じような局面で「前戦のように強い気持ちで走ってくれた」(クインタレッリ談)こと等が融合した結果としての、順位逆転成就だった。

この時点で王座争いの主導権は#1 GT-Rに移る。このまま#12 GT-Rの前で、3位以内でゴールすれば#1 GT-Rはタイトル獲得、#38 レクサスRC Fが優勝しない限り、#12 GT-Rの前なら4位でもいい。

その直後、セーフティカー導入があるなどし、そこからレースは後半、#12と#1を含むトップ7が僅少差のなかで接戦シーンを連発するエキサイティングなものになっていった。#1 GT-Rは常に#12 GT-Rとの間に1台以上を挟んで先行、順位的にも表彰台圏内を外れることなく、最終的に2位でゴールしてタイトル連覇を決める。トップ戦線は最終ラップ突入時点でも1.4秒差に4台という激闘が続いたが、#12 GT-Rは4位、無念の逸冠という結果に。

松田は昨年の初戴冠に続く連覇。「信じられない感じですね。決勝前の(短時間の)雨は僕たちには(タイヤの面で)恵みの雨だったかもしれません」。昨日は天候的に不運だったが、「明日はいいことあると信じて」と語っていた通りのことが起きたようである。「ロニーが前半、すごい走りをしてくれたし、チームも素晴らしいピット作業をしてくれました。チャンピオンはひとりで獲れるものではないので、ロニーとチーム、鈴木(豊)監督、ミシュランタイヤのスタッフ、そして家族に感謝したいと思います」。

松田はシーズン全体の印象を「(特に中盤戦は)なかなか波に乗れなかったんですが、きちんと課題を見直して、前戦のオートポリス、あれもミラクルな感じでしたが、あそこで勝てたことがチャンピオン獲得に一番つながったと思います」と語った。また、GT500通算単独最多となる17勝目は「お預けになりましたが、来年の目標にしていきたいと思います」。松田はフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)でも07~08年に連覇を達成しており、GT500と国内トップフォーミュラの「両方で連覇を達成した選手は他にいないと思います」と、本人は金字塔樹立を意識していたようである。

そして僚友クインタレッリは、GT500ドライバーズタイトル個人単独最多となる4回目の戴冠を果たした。「(予選12位で)今年は4回目を獲るのは無理かな、と昨日は思った。でも、難しい状況でもあきらめない気持ちで臨んだ」。タイヤに悩んでいたスタート直前の状況下、少しの時間の雨があったことは、クインタレッリも松田同様にタイヤ的な好材料だったことを指摘する。「自信になった。これならペースアップできる」。実際、松田も言うように素晴らしい走りだった。

後半パートの接戦をピットで見守る心境は、「僕の人生(寿命)が5年くらい短くなった(笑)」というものだったが、「次生も今年はシェイプアップするなど(一段と)努力してくれて、その効果もあった」と頼もしい相棒を讃えるクインタレッリ。ここ5年で4冠、クインタレッリは当代GT500最強ドライバーの座を確固たるものにしたといえるだろう。

最終戦のGT500クラス優勝は#37 KeePer TOM’S RC F(A.カルダレッリ&平川亮/BS)で開幕戦以来のポール・トゥ・ウイン。3位には#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)が入った。なお、GT500クラスのチーム部門タイトルも#1 GT-Rを走らせるニスモが獲得(連覇)している。

熱戦の幕を閉じた今季のSUPER GT。コンペティションレベルの高さはもちろんだが、今回の最終戦でも不順な天候下、土日計5万人の観衆を集めるなど、人気も相変わらずハイレベルだ。さらなる発展が見込まれる2016年シーズンに、今から期待が高まる。

《遠藤俊幸》

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