【ダカール16】三橋淳選手、45歳の再挑戦「バイクでの参戦は冒険」

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三橋淳ダカールラリー参戦発表パーティにて。
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「この歳でのバイクによる参戦は、本当にチャレンジであり、アホであり、バカな冒険だと自分でも思います。しかし、バカやアホはやってなんぼ! トコトンこの路線で進んでいきます。ダカールまで残りあと1か月。このまま突っ走ります」

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そう言うのはダカールラリー(アルゼンチン、ボリビア)に、45歳にして13年ぶりにバイクで参戦する三橋淳選手。12月2日、壮行会が都内でおこなわれた。

レースは2週間をかけて、約9000kmにわたる砂漠や砂丘、土漠、荒野などのオフロードを走り続けタイムを競う。完走率が半分以下の年もあることから「世界一過酷なラリー」と言われる。

このラリーで三橋選手は、4輪で5回の市販クラス制覇を果たすなど輝かしい成績を収めてきたが、前回大会でチームを去った。

しかし「このままでは終われない」と、新たな挑戦の機会を探していたところに、KTM JAPANのコネクションに辿り着く。長く不在だった日本人のダカール・二輪ラリーストがこのとき生まれ、この先に続くライダーをサポートしていきたいというKTM の思いが、プロジェクトをスタートさせた。

とはいえ、四輪では王者の三橋選手も、過去10年以上にわたり二輪での実績は無いも同然。ラリーオーガナイザーであるASOも、同選手のモーターサイクルでのエントリー受諾には難色を示し、出走が危ぶまれていた。

最終的には、オーガナイザーが指定する国際ラリーを完走し、実力を示すことを条件としてエントリーを認める、というコンテストに挑戦することになる。

10月初旬、急遽選ばれたコンテストラリーとなったのが、ダカールへのテストの意味もありファクトリーマシンも多く参加するメルズーガラリー(モロッコ)。身一つで旅だった三橋選手は、100台を超えるエントリーのなか総合14 位での完走を果たす。ノーペナルティーでの完走はわずか10台だった。

「三橋は極めて豊かな才能にあふれ、セルフコントロールに長けたクレバーなラリーストだ。長年モーターサイクルラリーから遠ざかっていたにも関わらず、高順位をキープし、決して限界を超えることなくラリーをコントロールしてゴールまでマシンを運んでみせた」

チーム・マネージャーのフィリップ・ダブロウスキー氏は、三橋選手のライダーとしてのスキルをこう高く評価している。

そして11月にもチームに合流し、バイクに乗るためのトレーニングを改めてスペインでおこなってきたが、フィットネスでは「若い選手に負けていなかった」と本人はいう。しかしライディングのレベルは、「全盛期のものは取り戻せていない」とも。

壮行会では「怪我なく帰ってきたい」と朗らかに笑ったが、その目の奥は真剣そのもの。日本人ライダー初の完走という偉業に、しっかり照準を定めている。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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