【ダイハツ キャストスポーツ 試乗】乗り心地とスポーツ度のバランスが見事…青山尚暉

試乗記 国産車
「スタイル」、「アクティバ」に続く第三の『キャスト』が「スポーツ」(左)
「スタイル」、「アクティバ」に続く第三の『キャスト』が「スポーツ」(左) 全 9 枚 拡大写真

「スタイル」、「アクティバ」に続く第三の『キャスト』が「スポーツ」だ。

【画像全9枚】

最新のスマアシ=SAIIのモノグレードで、スタイルがベースのエクステリア は赤のトリムと下半身の専用化が特徴。タイヤは16インチが標準で奢られる。

一方、インテリアは助手席前がトレー状になるアクティバがベースとなり、 ダイハツのスポーツモデルでおなじみのMOMO製本革巻きステアリング、パドルシフト、ブラック合皮のシート&プライムインテリアの装着がスポーツらしさ。

パワートレーンは64ps、9.4kgmのターボユニット+CVTのみとなり、MT は用意されない。

気になる価格は「スタイル GターボSAII」の約10万円高。最初に言っておけば 、実はキャストシリーズでもっともお買い得。『コペン』で培った技術をフィードバックしたスポーツサスペンション、16インチタイヤ&ホイール、パドルシフトなどの装備に加え、もし合皮のホワイトシート&インテリアを選択しても追加料金なし!(無料オプション)なのである。

試乗したのはオプションとなるコペンと同じポテンザRE050タイヤを履いたモデル。『ムーブRS』基準の足回りを持つスタイルのバネ定数を10~20%高め 、ダンパーの減衰力を最適化し、さらにスポーツタイヤを履くのだから、乗り心地は相当硬いんじゃないか? という予測は、しかし見事に裏切られた。

たしかに乗り心地は硬めながら、スタイルとはその質が異なる。段差などでのショックはより角が丸められ、むしろ心地よい硬さにしつけられている。特に荒れに荒れた路面では、同じ道を直前に走らせたドイツ製コンパクトに迫るほどのボディー&足回りのしっかり感、不快感のない乗り心地(ガタピシしない)を示してくれたのだからびっくりである。

ペースを上げれば、ロール剛性の高さはスポーツを謳う(うたう)モデルとして文句なしのレベルにあり、ステアリングの手応え、応答性、クルマとの一体感ある走りをより強く実感できるようになる。重心感もスタイルより低く感じられるほど。 ちょっとおおげさに言えば、“4ドアのコペン”と表現してもいいぐらいの走りっぷりを味わせてくれるのだ(乗り心地や快適感はずっと上だが)。

ターボエンジンはターボラグなどという言葉とは無縁。全域で豊かなトルクをスムーズかつレスポンシブルに発揮してくれて、実に気持ち良く扱いやすい。ステアリングに設けられたパワースイッチを使えばエンジンレスポンスはさらに高まり(スタイルのNAモデルよりは変化は穏やかだが)、スポーツ度はさらに昇華する。

ちなみに標準タイヤ装着車は乗り心地や、主にロードノイズに起因する静粛性で有利になるはずだが、そもそもムーブRS基準の足回りを持つスタイルとの差は縮まるはず。あえてキャストスポーツを選択し、山道などでスポーティーな走りをを楽しみ尽くしたいのなら、開発陣も推すオプションのポテンザ装着車がお薦めである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
ペットフレンドリー度:★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

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