オン・セミコンダクター、生産能力増強で国内自動車関連企業への売り込み強化図る

自動車 ビジネス 企業動向
オン・セミコンダクター コーポレートストラテジ&マーケティング担当副社長のディビット・ソモ氏
オン・セミコンダクター コーポレートストラテジ&マーケティング担当副社長のディビット・ソモ氏 全 18 枚 拡大写真
アメリカのフェニックスに本拠を持つ半導体大手のオン・セミコンダクターは8日、都内でグローバル戦略に関する記者発表会を開催、同社のコーポレートストラテジ&マーケティング担当副社長のディビット・ソモ氏とシステム・ソリューショングループの上席副社長兼ゼネラルマネージャーのマムーン・ラシード氏がプレゼンテーションをおこなった。

オン・セミコンダクターは、モトローラの半導体部門の分社化により、1999年に設立された。2014年の売上は32億ドルだが、11月に買収を発表したフェアチャイルドの売上を合わせるとおよそ50億ドルの売上規模を持つことになり、半導体デバイス企業としてはAMD(40億ドル)やNVIDIA(47億ドル)をしのぐ業界10位に位置する規模にまで拡大する。

プレゼンテーションの席上では、システム・ソリューショングループの上席副社長兼ゼネラルマネージャーのラシード氏が、同社のシステム・ソリューション・グループ(SSG)の取り組みについて紹介。

SSGは、2010年に旧三洋電機の半導体部門を買収後に編入された事業体グループで、日本を中心拠点とする部門として全世界の市場に向けた製品を開発している。ラシード氏によれば、「三洋半導体から引き継いだ新潟の生産拠点を維持しており、今後拡大する車載やIoT向けのプロセス技術を量産している。富士通との協業で設立した会津富士通ウエハ・ファブはすでに3種のプロセス技術の量産化を行っており、現在はバッテリ保護FETや高電圧アナログCMOSなど、さらに3種のプロセス移管を進めているという。

コーポレートストラテジ&マーケティング担当副社長のディビット・ソモ氏は、「今後は、コスト競争力や全世界に張り巡らされた販売と物流ネットワーク、そして幅広い製品ポートフォリオといった当社ならではの強みを武器に、車載・通信・産業の成長3分野を重点取り組み分野と位置付け、デバイスの供給のみならずソリューションの提供までおこなうことで事業を拡大していく」と今後の見通しを示した。

同社としては、とくにOEMやティア1サプライヤーが多くある日本の自動車関連企業に向けて製品やソリューションの売り込みを強化していく考えだ。

《北島友和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産の商用車200台超、英国ホテルチェーン大手が導入へ…価格や性能が決め手に
  2. 【DS N°8 新型試乗】ハンドリングはもはや「賢者」、フランス車の味わいを濃縮した極上の一台…南陽一浩
  3. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  4. SHOEIのフラッグシップヘルメットに限定「カーボン」仕様が登場!「垂涎の一品」「想像より安い」など話題に
  5. 公道走行不可、メルセデスAMG最強「GT2エディションW16」発表…F1技術搭載で830馬力
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る