【新聞ウォッチ】国産初のジェット旅客機「MRJ」4回目の納入延期

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MRJ(三菱リージョナルジェット)初飛行のようす
MRJ(三菱リージョナルジェット)初飛行のようす 全 2 枚 拡大写真
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2015年12月18日付

●米利上げ「ゆっくりと」ゼロ金利解除、金融政策正常化(読売・1面)

●MRJ納入18年以降に、4度目延期(読売・10面)

●リニア最難関の工事に挑む、南アルプス貫くトンネル(朝日・37面)

●東証・アジア株高進無、米利上げ安心感広がる(毎日・1面)

●日産販売店にペッパー着任、明るくひょうきん、接客活用(産経・10面

●車検ステッカー大きく、検査切れ見逃さない、国交省17年導入(東京・6面)

●VW税規制逃れEUが調査委、1年以内に最終報告(東京・7面)

●運転手の乗車義務付け,米加州、自動運転車で規制案(東京・7面)

●ヘリ受注訴訟国の敗訴確定、富士重工に350億円(日経・31面)

●伊老舗の車デザイン買収印マヒンドラ、開発力磨く(日経・9面)

●アマゾンで新車販売、オリックス自動車がリース、国内全車種自宅で、契約満了後、個人に所有権(日経・11面)

●環境性能課税「負担軽減も」自工会会長(日経・11面)

●東大発VBに10億円を出資、トヨタ、人工知能活用(日経・15面)


ひとくちコメント

目先の収益を求めた経営トップが「はやく出せ」と命じて発売した新車が度重なる不具合を生じる事態に陥った例もあるが、逆に納入時期を再三再四先送りすることになれば、会社の信用や信頼性を失うことにもなりかねない。

納入時期の延期が取りざたされているのは、この11月に初飛行に成功したばかりの国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」のこと。

開発を手掛ける三菱航空機が、量産1号機を全日本空輸へ納入する時期について、予定していた2017年4~6月から1年以上延期する方針を固めたもので、納入時期の延期は今回で4回目となる。

きょうの各紙も「MRJ遠のく黒字化、納入遅れ、18年後半見通し」(朝日)などと取り上げているが、新たな納入時期や理由などは来週にも発表するという。

毎日などの報道によると、「三菱側が全日空側に対し、時間をかけて機体の安全性などを高めたいとして、納入先送りの意向を非公式に伝えた」としている。

また、MRJはこれまで初飛行を含めて計3回の飛行試験を実施。試験にトラブルはなかったが、データを分析した結果、すでに公表している「17年4~6月までに納入は困難」と判断したという。

MRJは国内外の航空会社6社から計407機を受注しているが、4回目の納入延期で、最初の計画から5年ほど遅れることになり、「顧客の航空会社の機材調達などに影響を与える可能性がある」(毎日)とみられる。

日本のモノづくりについて、改めてこの1年を振り返れば、MRJの初飛行をはじめ、トヨタ自動車が販売を開始した燃料電池車、それに東京モーターショーなどでも話題を集めたハンドルを握らないでも走行できる「自動運転」などのニュースが紙面を賑わせていた。

だが、どれも本格的な実用化のめどが立たないものばかりだが、メディアの中には興味本位で取り上げた勇み足の記事も少なくなかったようだ。

《福田俊之》

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