元フェラーリ&BSの浜島氏、SUPER GTとSFでセルモ陣営の総監督に

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2013年、フェラーリ時代の浜島氏。
2013年、フェラーリ時代の浜島氏。 全 8 枚 拡大写真

18日、SUPER GTとスーパーフォーミュラ(SF)に参戦するセルモは、元フェラーリ&ブリヂストン(BS)の技術者である浜島裕英氏が2016年シーズンから陣営の総監督に就任する旨をリリース発表した。

浜島氏はBSタイヤの1997~2010年のF1参戦期に陣頭指揮を執った人物で、12~14年はフェラーリF1チームで車体・タイヤ関連のエンジニアを務めていた。15年はテレビ、雑誌等を通じて、主に解説者として活動。

モータースポーツファンにとってはBS時代からコメンタリーとして馴染み深い存在でもある「浜島さん」が、来季16年は国内2大カテゴリーの現場で再び“実戦参戦”ということになった。BS時代の浜島氏にとって国内トップカテゴリーはF1参戦以前のメインステージで、F1参戦開始後も日程が重ならない範囲でピット・パドックによく顔を出していた。今度は参戦チームの総監督という新しい立場での国内復帰となる。

セルモ(株式会社セルモ/TEAM CERUMO)は、国内レース界きっての名エンジニアとして知られた佐藤正幸氏(愛称:バテさん)が取締役社長を務めるレーシングファクトリー&チーム。現在はSUPER GTのGT500クラスに「LEXUS TEAM ZENT CERUMO」として、そしてSFには「P.MU/CERUMO・INGING」として、それぞれ参戦している(かつて全日本トップフォーミュラに単独参戦していたINGING=インギングと合併した経緯がある)。

GT500では01、05、13年に主戦ドライバーの立川祐路がドライバーズチャンピオンに輝くなどの高実績を誇り(立川のパートナーは01年竹内浩典、05年高木虎之介、13年平手晃平)、SFでも今季15年は石浦宏明が初チャンピオンとなるなど躍進。両カテゴリーにおけるレクサス/トヨタ勢屈指の強豪として、セルモ陣営は存在感を高めている。

15年はGT500が立川&石浦組で、SFが石浦と国本雄資というドライバー布陣だった。それを村田卓児エンジニア(GT500&SF石浦車担当)ら腕利き揃いのチームスタッフが支え、GT500は高木虎之介監督、SFは立川監督がそれぞれ采配をふるった。浜島氏以外の来季布陣等は未発表だが、浜島総監督という頼もしい存在が加わることで、セルモ陣営の戦力はさらに厚みを増すことになる(浜島氏は株式会社セルモの取締役に同時就任)。

佐藤社長はリリースに「さらなるチーム力強化を図る一環として浜島氏の加入が決定。SUPER GTおよびSFで、ともにチャンピオン獲得を目指し、チーム一丸となってベストを尽くす」との旨を記している。GT500にはタイヤ戦争があり(セルモは長年のBSユーザー)、SFは来季からワンメイクタイヤがヨコハマ製に切りかわるタイミング。ミハエル・シューマッハにも頼られた浜島氏の手腕が活きる局面は特に多いと考えられるところでもあり、来季はセルモ陣営の動向に一層の注目が集まりそうだ。

《遠藤俊幸》

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