米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は12月21日、BMWの米国法人、BMWノースアメリカに対して、最大4000万ドル(約48億円)の民事制裁金を科すと発表した。
今回の制裁金は、BMW傘下のMINIが、米国で実施したリコール(回収・無償修理)に関して、対応に不備があったために科せられるもの。
2014年10月、MINI『ハッチバック』の「クーパー」は、NHTSA の衝突テストで不合格に。BMWノースアメリカは、「車両の重量に誤りがあり、正しい重量なら試験に合格していた」と主張。NHTSAとの間で、タイヤの性能表示ラベルの車両重量表記を正すリコールと、ボディサイドに側面衝突用の補強を施すサービスキャンペーンを行うことで合意した。
その後、2015年7月、NHTSAは、正しい重量および側面衝突用の補強を施したとされるMINIハッチバックで、再び衝突テストを実施。しかし、結果はまたも不合格。NHTSAによると、BMWノースアメリカが、NHTSAとの間で合意していた顧客に対するサービスキャンペーンを、実施していないことが判明したという。
今回の制裁は、これを受けての対応。NHTSAのアンソニー・フォックス長官は、「BMWは顧客や国民、安全性に対する義務を果たしていない」と非難している。