【ダイハツ キャスト スポーツ 試乗】とんがった走りは病みつきになる…岩貞るみこ

試乗記 国産車
ダイハツ キャスト スポーツ
ダイハツ キャスト スポーツ 全 16 枚 拡大写真

メイクによって女性は驚くほど変わるというけれど、クルマの外観も変わる。『キャスト』は、ユーザーニーズによって「アクティバ」、「スタイル」と変化するけれど、この「スポーツ」も赤を印象的に配色することで、違う一面を見せている。

サイドミラーとボディ後方にあるDピラーの赤もいいけれど、私が一番気に入っているのはリップ部分。ボディ先端、アゴのところにあるLEDと赤のストレートラインの配分が、ずっと見ていても飽きないくらい高精度にバランスしているのだ。

質感の上がりっぷりといったらない。インテリアは、エクステリアとは異なるちょっとローズがからんだ赤を用いて、これまたオトナっぽい雰囲気である。男性諸氏がどう思うかはわからないけれど、口紅選びで多彩な赤を見慣れている女性にとっては、この色の深みと発色はかなり心に響くのである。

スポーツは、そんな見た目の心のときめきだけでは終わらない。走らせてみると、ボディの剛性感があり、しゃきっと走る。そしてハイスペックタイヤを履かせたときの、しゃきしゃき感といったらない。ロードノイズが大きくなりますというけれど、それがどうしたという気分。コーナーでよれない。タテと横に同時にひっぱられ、ねじれるはずのボディの動きを、がっちり受け止めて前へ前へと進めてくれるのである。

なんという気持ちのよさ。このとんがった走りは、一度、経験すると病みつきになりそうだ。ただ、惜しいのは、ハンドルが遠い。そう、遠いんだよ。衝突安全とか、かけられる予算とか、理由はあるのだろうけれど、走るためにはまずドラポジ。せめてハイスペックタイヤ仕様だけでも、ハンドルを前に出せるテレスコピックをつけてもらいたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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