メルセデス・ベンツ日本、昨年を上回る好調の要因は「商品戦略の成功」

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メルセデスベンツ Cクラス
メルセデスベンツ Cクラス 全 10 枚 拡大写真

メルセデスベンツとスマートの11月までの販売状況は5万8668台と、昨年の5万3535台を9.6%上回り、販売台数新記録を達成した2014年暦年の6万839台を上回る可能性が高まっている。

メルセデス・ベンツ日本製品広報課の嶋田智美さんは、好調の要因は4つあると分析。ひとつは2014年に発売した『Cクラス』が年間を通しての販売となり、かつ、ステーションワゴンやパワートレインの追加がそこに弾みをつけたことがある。

次に、メルセデス・ベンツ日本が戦略モデルと位置付ける『Aクラス』、『Bクラス』、『GLA』、『CLA』に加え 5車種目となる『CLAシューティングブレーク』が追加されたことで、ラインナップが完成。「特に300万円前後の価格帯のラインナップが充実したことが挙げられる」(嶋田さん)。

3つ目は「意外かもしれないが」と前置きしながら、『Eクラス』、『Sクラス』が属する、「従来メルセデスのシェアが高いセグメントにおいても好調を維持している」と述べる。特にSクラスについては、「クリーンディーゼルハイブリッドの『S300h』を1000万円以下で導入したこともひとつの要因ではないか」という。

最後は、2015年年初より“エンジン革命”と銘打ち様々なパワートレインを導入したことを挙げる。具体的には『GL』にV6クリーンディーゼルや、Eクラスと『CLS』に直列4気筒クリーンディーゼル。Sクラスのクリーンディーゼルハイブリッド。そのほかにもCクラスや『Vクラス』などの量販モデルに4気筒クリーンディーゼルを設定するなど、「最新のパワートレインを次々と発表した」。

そして、大阪モーターショー15では、プラグインハイブリッドの『C350e』を発表。これにより、「ハイブリッドだけでも、ガソリン、ディーゼル、プラグインといった3種類をそろえる日本で唯一の自動車ブランドとなった」とし、商品戦略の成功が台数増加のカギとなったことを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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