【ポルシェ マカン 試乗】“マカンの走り”を楽しむならベースグレード…山崎元裕

試乗記 輸入車
ポルシェ マカン
ポルシェ マカン 全 16 枚 拡大写真

2013年に発売されたコンパクトSUVの『マカン』は、ポルシェの成長にさらに大きな加速度を生み出したモデルだ。今回はそのベースグレードである、シンプルに「マカン」と呼ばれるモデルを試乗してみることにした。

【画像全16枚】

日本など一部市場向けとなるマカンは、アウディから供給を受ける1984ccの直列4気筒ターボエンジンを搭載するもの。改めて考えてみれば、ポルシェ車のエンジンルームに直列4気筒エンジンが収まるのは、久方ぶりのこととなる。

全長×全幅×全高で4680×1925×162mmというサイズを持つマカンのボディーは、実際にはこの数字以上にコンパクトなものに映る。このような視覚的効果を生む直接の理由は、おそらくは低く抑えられたルーフラインのデザインで、『カイエン』ほどの威圧感はないものの、スポーティーな感覚は、どちらかといえばマカンの方が強く感じる。

インテリアも機能的にデザインされている。さらに試乗車は、アゲートレザーパッケージ、パーシャルレザーシートといったオプション装備を選択したモデルだったから、キャビンにはラグジュアリーな雰囲気が醸し出されていた。

フロントの直列4気筒ターボエンジンは、実にスムーズなフィーリングだ。252psの最高出力、そして370Nmの最大トルクというスペックは、もちろんマカン・ファミリーの中では最も控えめな数字となるが、1500~4500rpmで最大トルクがフラットに発揮されることもあり、実用域では常にトルクフルな印象を得ることができる。組み合わせられる7速PDKのマナーや制御も素晴らしい。特に低速域でのスムーズさには、試乗中に何回も感心させられた。

ポルシェはこのベースグレードでも、オプションでエアサスペンションの選択を可能にしているが、オーソドックスなスプリングを用いる試乗車のサスペンションでも、その乗り心地には不満はなかった。駆動方式はもちろんオフロード走行を想定して4WDとされるが、ワインディングロードでは、ノーズの軽さもあってか、クイックで正確なターンインと、ナチュラルなコーナリングを楽しむことができる。「SUVのスタイルを持つスポーツカー」たる、マカンの走りを積極的に楽しみたいのならば、あるいはこのくらいのパワーユニットとシャシーのバランスが、ベストといえるのかもしれない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

山崎元裕|モーター・ジャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
1963年新潟市生まれ、青山学院大学理工学部機械工学科卒業。少年期にスーパーカーブームの洗礼を受け、大学で機械工学を学ぶことを決意。自動車雑誌編集部を経て、モーター・ジャーナリストとして独立する。現在でも、最も熱くなれるのは、スーパーカー&プレミアムカーの世界。それらのニューモデルが誕生するモーターショーという場所は、必ず自分自身で取材したいという徹底したポリシーを持つ。

《山崎 元裕》

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