カワサキ二輪販社 2016年イチオシは「Ninja 250SL」…実直に趣味性を追求する

モーターサイクル 企業動向
カワサキ Ninja 250SL
カワサキ Ninja 250SL 全 2 枚 拡大写真

国内二輪4メーカーの販売会社トップが16年上半期イチオシモデルを語っている。国内メーカーの新車は、郵便など大口需要を除き、すべて卸販売会社を経由してバイク・ショップなどの店頭に並ぶ。メーカー100%出資の子会社だ。

【画像全2枚】

特にカワサキは、国内4メーカーの中で最も古く、1958年から販社制度を敷いてきた。新車の売れ行き状況を把握し、これからのトレンドを最もよく予測できる立場にあるのが販売会社だ。

カワサキは、08年の『Ninja250R』の投入が、その後を大きく変えた。カワサキモータースジャパン(=KMJ 兵庫県明石市川崎町1)の寺西猛社長はいう。

「ビックスクーターなどの実用性が高い軽二輪の市場に、趣味性の高いスポーツモデルを恐る恐る出してみたら、日本、ヨーロッパ、アメリカ、アジアとあらゆる地域で支持された」

イチオシは、Ninja路線をさらに突き詰めた『Ninja 250SL』(249cc)だ。

「スリムで軽いシンプルな単気筒のスポーツモデル。通勤・通学などで軽快な街乗りに使えるのはもちろん、実はサーキットで走らせて楽しいカワサキこだわりのバイク」

幅広い層への支持を狙って、価格を45万9000円(税込)に抑えた。宣伝もサーキット走行シーンをメーンに、全日本スーパーバイクのカワサキライダー、25歳の渡辺一樹選手を起用した。

「最も売れている層が実は50代。やっぱり軽いほうがいいと。ベテランライダーがセカンドバイクとして増車するケースがいちばん多い」

一方で若者層では「Ninja250はほしいが、作っているメーカーは知らないという現象も起きている」と、寺西氏は指摘。

「カワサキブランドの再認識を図って、Ninjaは250もあるけど、その上に400、1000、1400と、大型クラスまでつながるシリーズだと、末永く付き合ってもらえるアプローチを考えている」と、秘策を巡らせる。

《中島みなみ》

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