【東京オートサロン16】ホンダアクセス有志による「本気のコンセプトカー」…その裏側

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S660ネオクラシック・コンセプト(左)とN-ONEフレンドリー2シーター(東京オートサロン16)
S660ネオクラシック・コンセプト(左)とN-ONEフレンドリー2シーター(東京オートサロン16) 全 15 枚 拡大写真

会場で大きな注目を集めた、ホンダ車ベースの2台のカスタマイズモデル。『S660ネオクラシック・コンセプト』と『N-ONEフレンドリー2シーター』は、ホンダアクセスの有志「N lab.」のメンバーによる「仕事ではないけれど本気で作った」コンセプトカーだ。

【画像全15枚】

もともとは社内の自己啓発活動としてデザインコンペが開催され、そこで優勝したのがS660ネオクラシック・コンセプト。N-ONEフレンドリー2シーターは2位となった提案だ。このコンペはデザイン関連部署だけでなく、社内のすべての部署から募集したもの。デザイナーがスケッチを描いて提案するのは当然だが、他の部署からはコンセプト説明文のみの提案もあったという。

そして完成した2台は、どちらもベース車両から大胆に外観が変更されている。実際の車両制作を担当したのはフィアログループ。国内外のメーカーのコンセプトカー制作を手がけ、2015年はじめには『P75 CIPHER』というスポーツカーを自主制作している企業グループだ。

しかしスポーツカーをまるごと作れるのだから、カスタマイズは簡単…とはいかなかったようだ。「手作業に頼る部分が多かったので、これまでにないほどデータをやりとりし、ディスカッションも重ねました」とホンダアクセス 商品企画部デザイングループの川合貴幸さん。

「通常の業務でモデル制作を外注するときはコストやスケジュールが最優先され、なかにはこちらから送ったCADデータの通りに作ってもらうだけ、ということもあります。今回の2台も短時間でしたが、議論や試行錯誤を繰り返し、煮詰めてゆくことができました」とのこと。

N-ONEフレンドリー2シーターのウッドパネルも、こうしたプロセスの成果のひとつといえるだろう。後席を撤去して作られたデッキ部分はもちろんのこと、ボディ各部に削り出しのチーク材をあしらっている。とくにヘッドライトを取り囲むフロントグリルパネルは寸法が大きいため、高い精度で削るには苦労したようだ。

本物のウッド材を採用したのは、木目調のパネルやフィルムでは出せない、本物の風合いを大切にしたかったためだという。たしかに表面にクリア塗装やコーティングが施されていないため、ナチュラルな手触りになっているのが魅力的だ。

またドアハンドルの裏側には薄い鋼板が補強パネルとして貼られている。これは「木材だけでこのサイズのドアハンドルを作ると強度が足りず、ドアを開けようと力を込めると折れてしまう」ためだとか。

N lab.メンバーは「フィアログループのスタッフは、自分の手を動かして作り上げてゆくということをすごく喜んでくれた。高いモチベーションで取り組んでくれました」と振り返る。

「それを見てこちら(N lab.)も、もっといいものにしようという気持ちがどんどん強くなっていきました」とのこと。こうしたコミュニケーションの積み重ねがあったからこそ、ここまで完成度の高い車両が完成したということなのだろう。

《古庄 速人》

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