三菱 アウトランダーPHEV 開発車両に乗ってみた…さらに改良「コントローラブルで速くなる」

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三菱 アウトランダーPHEV(写真は市販モデル)
三菱 アウトランダーPHEV(写真は市販モデル) 全 10 枚 拡大写真

三菱自動車は恒例となっているSUVウインター試乗会を開催。開発中の『アウトランダーPHEV』の試乗をメディアに解禁した。

今回試乗したクルマは、開発中とはいえ新しいデザインや装置、機構などが採用されているわけではない。変更されているのはその中身、プログラミングを変更しているだけ。つまり見た目はまったく変わらないのが今回の開発中のアウトランダーPHEVだ。

アウトランダーPHEVは昨年のマイナーチェンジで内外装を変更するとともに、プラグインハイブリッドやモーターの制御を見直している。このマイナーチェンジで見直された前後駆動力配分の制御でトラクションや旋回性能が向上、左右駆動力配分制御(AYCブレーキ制御)により、旋回時のレスポンスやリニアリティが向上している。

まずはマイナーチェンジ(市販仕様)。試乗するとその熟成感に関心させられる。アウトランダーPHEVはもともと前後左右の駆動力配分を細かく制御しているので、雪道のようなミューの低いシチュエーションは得意とするが、昨年乗ったモデルに比べると全体的にまとまり感があって滑りやすい雪道でも、運転がしやすかった。ちょっと無理をしてコーナーに入ってもリカバリーが可能。もちろん完全に限界を超える速度でコーナーに入ればリカバリーはできないが、操作ミス(ステアリングの切りすぎやアクセルの踏みすぎなど)による不安定な状態はクルマ側がリカバリーしてくれる。

一方の開発車両は前後の駆動力配分の制御を変更したもの。なによりも変わった感じがするのが、前に前へとクルマを進めること。コントロール性がよくなったからだろう、コーナーで足踏みするような動きではなく、アクセル操作で少しでも前にクルマを持って行ける。走行モードを4WDロックにすればその傾向はさらに高まる。コントローラブルで速くなる、それが開発車両だった。

この味付けはおそらく次のマイナーチェンジやこれから登場する新しいPHEVに生かされてくるはず。三菱の電動SUVがファンになっていくのが楽しみだ。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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