HVでユーザー車検や車いじりがしたい人に…トヨタ・ハイブリッド整備モード移行ツール

自動車 ビジネス 国内マーケット
ツールプラネットが開発した、「トヨタ・ハイブリッド整備モード移行ツール」(TPM-HVT)
ツールプラネットが開発した、「トヨタ・ハイブリッド整備モード移行ツール」(TPM-HVT) 全 22 枚 拡大写真

ハイブリッド車(HV)で車検を受けるとき、アイドリングさせておく必要がある排気ガスの検査はどうするのか、考えたことがあるだろうか。ハイブリッド車は基本的に停車すればエンジンが停止する。地下鉄の電車はどこから入れるか、という笑い話ではないが、排気ガス検査のようなときにどうするのか、即答できない人は多いだろう。

【画像全22枚】

答えは簡単で、ハイブリッド車にはこんな時のために「整備モード」という通常とは違う設定が用意されている。その整備モードに簡単に移行するためのツールが登場した。

◆手動でも整備モードへの移行は可能だが、手間の問題も

整備モードとは、車検の排気ガス検査を始め、エンジンの各種点検、整備、調整などでアイドリングさせておく必要があるときのために用意されている、特殊な運転モードだ。車両が整備モードに移行すると、停車してもエンジンが停止せず、アイドリングし続ける。ハイブリッド車でもバッテリー容量が充分でない時にエアコンをオンにするなどして、エンジンを止めないようにすることは、不可能ではない。しかし、必要なときに確実にエンジンが止まらないようにするのはかなり難しいはずだ。

だからこそ整備モードが用意されているわけだが、これは一般ユーザーが頻繁に使うものではない。そのため、スイッチひとつで整備モードへ、とはいかず、簡単には移行できないようになっている。不要なトラブルを避けるためにも当然のことだろう。ではその、簡単にできない整備モードへの移行の方法とは? 方法はふたつあり、ひとつは、決まった操作を一定時間内に行う方法。もうひとつは、OBDコネクタに整備用の高価なスキャンツールを接続し、整備モードに移行するコマンドを車両に送る方法だ。

スキャンツールは素人が手軽に買えるものではないので、ユーザー車検やカーメンテナンスを楽しみたい一般ユーザーは、決まった操作をすることで整備モードに移行する。また、プロの整備士でも車検場で車検を受ける場合は、いちいちスキャンツールを持っていくわけにはいかないので、決まった操作をして整備モードに移行する方法はよく使われる。しかし、この「決まった操作」というのがかなり面倒。イグニッションスイッチをオンにして、Pレンジでアクセルペダルを2回、全開まで踏んで、つぎにNレンジで、2回踏んで、というような手順の多い操作になっている。絶対に偶然にやってしまうことがない操作が設定されているためであり、しかも車種ごとに操作が違うので非常にややこしい。

◆接続するだけで整備モードに移行できるシンプルな単機能ツール

そこでおすすめなのが、この「トヨタ・ハイブリッド整備モード移行ツール」(TPM-HVT)、というわけだ。仕組みとしては、様々な機能を持ったスキャンツールのうちの、整備モードへの移行コマンドを発信する機能だけを取り出したシンプルな単機能のツールと考えればいい。操作するスイッチはひとつもなく、コマンドを出す操作も不要。OBDコネクタに本機を接続すれば、無条件に、2秒おきにコマンドを出し続ける。

したがって、実際の使い方も簡単そのもの。本機をOBDコネクタに接続し、イグニッション・オンにする(ブレーキペダルを踏まずにパワースイッチを2回押す)。インパネに整備モードへ移行したことが表示されたら、ブレーキペダルを踏みながらパワースイッチを押してエンジンを始動する。これだけだ。整備モードであることを示すインパネの表示は車種ごとに違うので、本機には整備モードに移行するとグリーンに点灯するLEDも搭載されている。

なお、本機によって移行するのは、整備モードの中でも、2WD整備モードと呼ばれるものだ。これは、4WDのモデルでも、強制的に2WDに制御するもので、車検を受ける際に4WD対応ラインではなく2WDのみ対応のラインで検査を受けることが可能になる。

本機はトヨタおよびレクサスのハイブリッド車のほぼ全てに共通して使える。使えないのは『プリウス』、『エスティマハイブリッド』、『アルファードハイブリッド』のそれぞれ初期のモデル(10系モデル)のみだ。余談だが、本機の説明書に記載されている車種対応表には、24ものモデルが記載されている。トヨタのハイブリッド車のラインアップの豊富さには改めて驚かされる。

本機を開発したのは、岐阜県の自動車整備機器メーカーであるツールプラネット。様々な機能を持ったスキャンツールの開発には車両の電子制御の仕様を隅々まで知り尽くしている必要があるが、自動車メーカーからはごく最低限の資料しか公開されない。そのため、ほとんどすべてを独自に解析するのだという。そのノウハウを生かして作られた本機は、ツールプラネットにしてみれば、ちょっとしたアイディア商品といったところかもしれない。しかし、敢えて単機能としたことで、非常に使いやすいものに仕上がっている。

同社はこれまでにトヨタ『86』/スバル『BRZ』をスマホでカスタマイズやメンテナンスできるエンドユーザー向けツール「TPM-X」も発売している。今後もアイディアを効かせた新製品を投入するようなので、そちらにも期待したい。

《山田正昭》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「第3のエコカー」10年ぶり全面刷新か? ダイハツ『ミライース』DNGA採用で燃費さらに向上へ
  2. いすゞのピックアップトラック『D-MAX』、タイからの並行輸入で7月1日発売…税抜1000万円
  3. アキュラ『インテグラ』の「タイプS」、FF車の新記録を達成…パイクスピーク 2026
  4. 安いのに高品質はなぜ可能? ALNEXのプロテクションフィルムは技術と効率化が全く違う次元で施工されるPR
  5. 三菱『パジェロミニ』を北米投入か? 「ベイビー・パジェロ」は新たな武器になる!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ボルボカーズ、2028年以降の車両にアプティブのGen 8レーダー採用へ…悪天候や複雑な市街地でも高精度センシング
  2. 日立製作所、製造業向けAIエージェント「品質ナレッジシステム」開発…トラブル対応事例の検索時間を約9割削減
  3. SDV時代、進化するアフターマーケットの“今”と“未来”が一堂に…「アウトメカニカ フランクフルト 2026」9月8~12日開催
  4. 7/27申込締切 【激変するインド自動車産業】政策転換とEVシフト、クイックコマースが拓く日本企業の勝機
  5. 超高硬度クロムめっき、EV・半導体部品の長寿命化に貢献…大型量産設備をサン工業が稼働 
ランキングをもっと見る