【デリーモーターショー16】小型SUVとクロスオーバーの提案に熱い視線

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マルチスズキ・ビターラ・ブレッツァ
マルチスズキ・ビターラ・ブレッツァ 全 18 枚 拡大写真

2月上旬、デリー近郊のグレーターノイダで開催されたデリー・オートエキスポ(デリーモーターショー)。海外メーカーは市場トレンドを反映して、コンパクトクラスのSUVやクロスオーバーを精力的にアピールした。

インドでは、世界各国の大衆ブランドが積極的に新型車を投入している。そして今回アピールされたのは、ほとんどすべてがBセグメント以下のコンパクトモデルだったと言っていい。そのなかで目立っていたのはSUVと、クロスオーバー感覚を強調したものだ。

注目モデルは、なんといってもマルチスズキの新型車『ビターラ・ブレッツァ』だろう。『ビターラ』(日本名『エスクード』)よりも下、欧州で言うBセグメントに投入された全長3995mmのコンパクトSUVだ。ビターラよりも角の立った四角いシルエットは、コンパクトなサイズと充分な実用性、そしてスタイリッシュさを盛り込んだもの。質実剛健さを求めるインドの大衆に向けたデザインだ。

インド国内のシェア競争でマルチスズキを猛然と追いかけるヒュンダイ(現代)は、コンセプトカーとして『HND-14 Carlino』を公開。まだモックアップの段階だが「全長4000mm以下」とのことで、ビターラ・ブレッツァと重複するサイズを持つ。ボディのシルエットが四角いというのもビターラ・ブレッツァと同様。インド市場のトレンドを分析した結果、よく似た結論が導き出されたということなのだろう。

いっぽう全長3680mm、排気量800ccのコンパクトクロスオーバー、『KWID(クウィッド)』をすでに発表しているルノーは、市販モデルをベースにした2台のコンセプトカーを公開。いっそうオフローダー風味を増した『クウィッド・クライマー』と、サーキット仕様の『クウィッド・レーサー』だ。どちらも市販車のボディはそのままに、装着パーツの違いで異なるキャラクターを表現している。

こうしたコンパクトSUVを装うトレンドは、他社も積極的に採用。ダットサンの『GO-crossコンセプト』は、ファミリー向けワゴン『GO+』の次期モデルに、クロスオーバーモデルが追加されることを予感させる。

フィアットはすでに販売中の『プント・エヴォ』をベースに、都市型クロスオーバーの『URBAN CROSS(アーバン・クロス)』を開発。オフロードイメージの外装パーツを追加した程度だが、17インチホイールの採用で最低地上高もわずかながらアップ。16年後半に発売の予定。

フィアットと同じくシボレーも、販売中のハッチバックをクロスオーバーに仕立てた『BEAT ACTIV(ビート・アクティヴ)』を公開。しかし目的はもうひとつある。従来の『ビート』がフェイスリフトを受け、新しいシボレーのフロントエンドの造形テーマが採用されることを告知するというものだ。

全体的に、本格的なSUVはあらゆる年代の観衆からの興味を惹き付けていたが、「ハッチバックをベースにしたクロスオーバー提案」は、どちらかといえば若者たちの視線を強く集めていたように感じた。

《古庄 速人》

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