【トライアンフ ストリートツイン 動画試乗】軽快で鼓動感あふれるスタイリッシュな走り…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
トライアンフ ストリートツイン
トライアンフ ストリートツイン 全 14 枚 拡大写真

トライアンフを代表するモダンクラシックライン、『ボンネビル』シリーズが久々にフルモデルチェンジした。今春、国内投入される新シリーズは3機種あるが、その中でも『ストリートツイン』は最もモダンなデザインを纏ったモデルである。

エンジンは伝統的な並列2気筒だが完全新設計となり、水冷化とともに排気量も900ccに拡大(従来は865cc)。ロングストローク化と270度クランクの採用により、ツインらしい鼓動感とサウンドが楽しめるようになった。軽量な車体を生かして加速も俊敏だし、エンジンがトルク型になったことで低中速でもさらに扱いやすく。ちなみに燃費も3割以上アップしたことでタンクも小ぶりになった。

ハンドリングは軽快だが、それでいてしっとりとした落ち着きもある。伝統的なスチール製クレードルフレームは新設計となり車体のディメンションも現代的に改められていること。そして、従来のキャストホイール仕様のボンネビルが前後17インチだったのに対し、新型ではフロント径が18インチ化となり、さらにピレリ製の専用タイヤを装備していることも功を奏していると思う。従来型よりフロントに接地感が出て、旋回フィールもよりスポーティになっている。

新型には電子デバイスがふんだんに盛り込まれている点にも注目したい。スロットルは電気信号によるライド・バイ・ワイヤ方式となり、これと連動したトラクションコントロールが危険なスライドを抑制。さらにABS付きの前後ディスクブレーキや、シフトダウン時にエンブレを緩和してくれるアシスト&スリッパ―クラッチが装備されたおかげで、滑りやすい路面などでの安心感が格段に向上している。

シンプルで見やすい多機能メーターやLEDタイプのバックランプ、シート下に仕込まれたUSBポートなど、伝統的なスタイルの中にも現代のセンスと最新機能が盛り込まれ、丁寧に作り込まれたディテールの質感もなかなかのもの。これだけの仕上がりで100万円を切るプライスにも好感が持てる。

■5つ星評価
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
快適度:★★★★
タンデム:★★★★
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。《佐川健太郎》

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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