【光岡 ビュート ゴールドプレミアム】金箔吹雪を仕上げた職人の技

自動車 ニューモデル 新型車
光岡ビュートゴールドプレミアム
光岡ビュートゴールドプレミアム 全 16 枚 拡大写真

光岡が発売した限定車、『ビュートゴールドプレミアム』は、室内外に本物の金箔をちりばめられている。

具体的には、グリルバッチ、インパネのデコレーションパネル、リアパーセルボードに本物の金箔がちりばめられた。光岡自動車開発課課長の青木孝憲氏はこのネーミングについて、「金箔吹雪とした」と明かし、「日本の伝統工芸であり、日本的な美を象徴する金箔には我々も少なからずシンパシーを感じ、今回採用に至った」と背景を語る。

そして、「常識的に乗用車の内外装に金箔を施すというのは考えにくいが、退屈なこの常識よりも、夢のある遊び心を追求することこそ我々のチャレンジスピリットの証しでもある」とコメント。

この金箔は、「日本で99パーセントのシェアを誇る富山の隣県金沢の金沢金箔を使用。純金の含有率は約 95.8パーセントで、一台当たり0.5gくらいの金箔を使用している」と話す。

「今回苦労したのは金箔をどう表現するかということだった」と青木氏。「最初は金粉も考えたがちょっと弱く、最終的には吹雪のような表現にした」という。これは職人が1枚1枚ピンセットで置いて仕上げていく手法となる。この作業手順は、「塗装面が半渇きくらいのときに一度置く。そのとき金箔はくしゃくしゃなのでそれを平滑にするのに、クリアを吹いては研いでという工程を6回ぐらい繰り返し、くしゃくしゃの段差を埋めるという、かなり手間暇かけた工程になっている」と説明。

そして、「例えばおせちにパラパラと乗っている金箔のようなイメージで、ほんのちょっとゴージャス感があるような、奥ゆかしさが日本独特のものだと思っている」と今回の仕上がりについて述べた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  4. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  5. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る