【鈴鹿の名“対決”】セナ vs プロスト対決の出発点…1988年F1日本GP

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
「鈴鹿の名
「鈴鹿の名"対決”」1988年のF1日本GP 全 12 枚 拡大写真

多くのF1ファンに今でも語り継がれているライバル対決といえば、やはり「アイルトン・セナvsアラン・プロスト」だ。その原点ともなったのが、この1988年シーズン。特に鈴鹿での日本GPはそのハイライトとなる1戦になった。

アイルトン・セナ vs アラン・プロスト

88年、マクラーレンはチーム体制を大幅に変更。2年連続でウイリアムズをチャンピオンに導いたホンダのターボエンジンを獲得。さらに成長著しいアイルトン・セナも加入し、85・86年王者のアラン・プロストとともに最強の布陣を築く。ドライバーズチャンピオンシップも2人による一騎打ちとなった。

優勝すれば最終戦でチャンピオンが決まるセナ。予選ではポールポジションを奪うもスタートでまさかのエンストを起こし、大きく後退してしまう。それでも執念の追い上げでポジションを回復していき、逃げるプロストを猛追。ついに27周目に彼を捉え、メインストレートとで並びかける。プロストも負けじとけん制するが、勢いがセナにあり1コーナーでついにトップ浮上。そのまま首位を守りきりゴールし、自身初のチャンピオンを決めた。

このシーズンは他にも2人のバトルが繰り広げられたが、今でも語られている象徴的なレースの一つとなった。

ネルソン・ピケ vs 中嶋悟

87年からF1にフル参戦を始めた中嶋悟。2度目の母国GPとなった鈴鹿の予選で、ファンを沸かせる走りをみせた。前年のチャンピオンであるネルソン・ピケがロータスに移籍。同じマシンを駆るチームメイトであるためチャンピオンと比較させることも少なくなかったが、鈴鹿での予選では彼と全く同じ1分43秒693のベストタイムをマーク。客席からも拍手が沸き起こった。

しかしルール上、先にタイムを計測し終えた方が順位的に優先されるため、最終的にピケが5位、中島が6位という予選結果に。グリッドポジションは後ろだったものの、難コースの鈴鹿で3度王者に輝いたピケに近づいた走りを見せたのだった。

アラン・プロスト vs イヴァン・カペリ

この年の日本GPでは、久しぶりに「ターボエンジンvsN/Aエンジン」のバトルにも注目が集まった。当時はターボエンジン勢が圧倒的に有利な状況。特にホンダエンジンを積んだマクラーレンが開幕戦から快進撃を続け、2人で全16戦中15勝をマークした。

そんな中、日本GPではN/Aのジャッドエンジンを積むイヴァン・カペリ(マーチ)が活躍。序盤から上位争いに加わると、16周目に周回遅れに引っかかったプロストの隙をつき一瞬トップに浮上した。その後すぐにプロストに抜き返され、直後にトラブルでリタイアとなってしまったが、ターボエンジン勢の前に一瞬だけN/Aがトップに躍り出た瞬間だった。

鈴鹿サーキットでは3月12・13日、「2016 モータースポーツファン感謝デー」が開催。今回のテーマは「対決」。様々なゲストや車両が登場し、バトルを繰り広げる。

《吉田 知弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る