日立造船、全固体リチウムイオン二次電池の開発に成功

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全固体リチウムイオン二次電池
全固体リチウムイオン二次電池 全 2 枚 拡大写真

日立造船は、耐久性と安全性を向上した硫化物系固体電解質を使用した全固体リチウムイオン二次電池を開発したと発表した。

【画像全2枚】

現行リチウムイオン二次電池は、電池内部が電解液で満たされており、電解液中をリチウムイオンが行き来することで充放電する。しかし、電解液として有機材料を使用しているため、耐久性や安全性に課題があった。

同社では、リチウムイオン二次電池の耐久性と安全性を向上させるため、電解質に液体ではなく、固体を使用した全固体リチウムイオン二次電池の開発に取り組んできた。今回、機械メーカーとしての独自の製造方法により耐久性に優れ、製品化に適した全固体リチウムイオン二次電池の開発に成功。従来の電解液系リチウムイオン二次電池と同等の性能を発揮することを確認した。

独自の薄層成膜と加圧成型技術により材料粒子間のイオン伝導性を向上させることで、機械的加圧なしでの充放電が可能となる。電池本体部分の厚さ約0.3mmのフラットな形状で、電解質が固体で流動性を持たないため電池の複層化が可能。これにより電解液系リチウムイオン二次電池と比較して小型化を図ることができる。

電池の温度への影響を評価したところ、摂氏マイナス40度から摂氏100度での充放電を確認、厳しい環境下でも使用することができる。室温で全固体リチウムイオン二次電池の充放電のサイクルテストを実施したところ、100回で容量維持率98%、400回で容量維持率96%を実現した。理論的には、一般的な使用の下で90%以上の容量維持率を約7年間保つことができるとしている。

試作した100mm×100mm×厚さ0.3mmサイズ薄膜電池の評価を本田技術研究所をはじめ、複数の企業が協力している。また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙探査イノベーションハブの取り組みにおける2015年度研究提案募集の中で「革新的蓄電池技術の実現」案件に採択された。民間企業の技術を宇宙分野へ適用する活動に参加する。

今後、製品化に向けて生産設備を整え、2017年度中のサンプル提供を目指す。

全固体リチウムイオン二次電池は、電気自動車、長寿命を要する定置向け蓄電池、宇宙・深海などの極限環境下向け機器などの用途を見込んでいる。

開発品は3月2日~4日に東京ビッグサイトで開催される国際二次電池展に出展する。

《レスポンス編集部》

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