【F1】本田技術研究所、F1マシン開発にIBM「IoT・フォー・オートモーティブ」採用

自動車 ビジネス 企業動向
マクラーレン・ホンダの2016年マシンMP4-31
マクラーレン・ホンダの2016年マシンMP4-31 全 1 枚 拡大写真

日本IBMは、本田技術研究所がF1のハイブリッド・エンジン状況を分析するため、F1マシンのレーシング・データ解析システムの基盤としてIBMの「IoT・フォー・オートモーティブ」を採用したと発表した。

本田技術研究所は、高品質なホンダ車を実現するため、設計・開発を中心にさまざまな取り組みを進めており、2015年からF1向けパワー・ユニット開発が大きなテーマとなっている。

F1レースでは、走行中、的確に故障予知と残燃料予測することが重要で、各サーキット現場と、国内の開発本拠地である栃木県さくら市のHRD Sakura、パワー・ユニットの供給先であるマクラーレンの英国拠点を結んで、パワー・ユニットの状況をモニタリングし、故障予知や残燃料予測、レース戦略立案のカギを握る情報の共有を図る必要がある。

また、過去の参戦当時に比べると、現在のF1レギュレーションでは、複雑なパワーユニットシステムになったことに加え、現場のスタッフ数にも厳しい制限が課されていることから、少数の現場スタッフを国内の開発拠点から手厚くサポートする必要がある。

本田技術研究所では、サーキットを走行するF1マシンに搭載されたパワー・ユニットの状況をリアルタイムに分析する解析システムを導入、開発を加速している。導入したレーシング・データ解析ソリューションは、パワー・ユニットの分析による故障予知、残燃料予測に加えて、走行後にエンジンやモーターの回転数の頻度分布や各車のドライバーによる差異をレポートする。

レーシング・データ解析システムのシステム基盤として、F1マシンに搭載された各種センサーから収集したデータを分析し、走行状況をリアルタイムで把握するとともに、パワー・ユニットの異常を検知する。

本田技術研究所では、F1マシンのレーシング・データ解析システムを導入することで、パワー・ユニットの戦略的なセッティングに取り組む。また、年間約20レースにおいて、トラック・サイドに配置されるサーキット・エンジニアの負荷軽減、コスト削減を実現した。この結果、開発本拠地でパワー・ユニット開発に、より多くのリソースを投入することが可能になったとしている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「マジで来ちゃった!」中国ミニバンの日本導入発表に、SNSでは驚きの声「よく作り込んでる」「加速がすごい」など話題に
  2. ブリッツ、エンジン出力向上デバイス「パワコンX」発売、190車種以上に対応
  3. 中国エリア初、「アルパインスタイル広島183」がグランドオープン
  4. 「ピンチな時に覚醒する日産」新型ティアナの大進化に、SNSでは「セダン復活」熱が再燃
  5. 【ダイハツ タフト 新型試乗】ほどよい個性とさりげない行動範囲の広さがいい…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る