3月1日(現地時間)、開幕初日であるジュネーブモーターショー16において、フォルクスワーゲンがプレスカンファレンスを行った際、アクシデントが発生。突然謎の男が壇上に上がったのだ。
午前8時5分から開始されたプレスカンファレンス。壇上ではフォルクスワーゲンの営業担当副社長であるユルゲン・スタックマン氏が同日発表された『up!』の大幅改良モデル『up!ビーツ』の隣に立ち、その紹介を行っていた。
すると突然、フォルクスワーゲンのマークが付いたツナギを着た男がステージに上がった。「ここに新しい偽装装置がある。これならばれないだろう!」と叫ぶと、そのままup!ビーツに近寄り、車体の下に潜り込んで「CHEAT BOX」と書かれた箱のような物体をクルマの下に置いた。
スタックマン氏が「修理は必要ありませんよ。これは完璧なクルマだから」と言い、男を止めようとすると、すぐに警備員3人に囲まれ、男はステージを去った。スタックマン氏がすぐにそのまま発表を続けたこともあり、会場では特に混乱もなく通常通りプレスカンファレンスが行われた。
あまりに突然の出来事だったため、「ショーの一部ではないか」と勘違いする人もいたようだが、後ほどフォルクスワーゲン関係者に話を聞いたところそうではなく、排ガス不正問題に関連した嫌がらせだろうとのこと。
英テレグラフ紙の報道によると、男の正体はサイモン・ブロッドキンというイギリスのコメディアン。昨年の7月にもFIFAの記者会見中、ゼップ・ブラッター元会長にドル紙幣を投げつけ、会場から追い出されている。