【MotoGP】テスト中のヤマハ YZR-M1 に思わぬ課題?…「まだ手探り状態」

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
開幕に向けテスト中のYZR-M1
開幕に向けテスト中のYZR-M1 全 11 枚 拡大写真

今年もMotoGPに参戦するヤマハだが、1日に行われたモータースポーツ活動計画発表会で、今季仕様の『YZR-M1』の開発状況が担当者から語られた。

昨年はホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシの活躍でMotoGP 3冠を達成したヤマハ。今年もロレンソ、ロッシはファクトリーチームである「Movistar YAMAHA MotoGP」から参戦。さらにサテライトチームで昨年の鈴鹿8耐優勝メンバーでもあるポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスが「Monster Yamaha Tech3」から参戦する。

すでに2度のオフィシャルテストを終えており、ロレンソがトップタイムを記録するなど好調のように見えるが、MotoGPマシン開発に携わる辻幸一MS開発部長は、今季のテスト状況について「正直苦労しています」と意外にも慎重な発言。今年からのレギュレーション変更が大きく影響しているようなのだ。

MotoGPは今年からタイヤサプライヤーがブリヂストンからミシュランに変更。これがライディングやマシンのセットアップにも大きな影響を与えている模様。さらに制御システムも昨年まで自社製作のECUソフトウェアだったものが、今年から主催者が指定したものを全車統一で使用することになった。これらへの適合が求められるなか、辻部長はこのように語った。

「まだ手探りの状態です。今年から変わるタイヤを我々としてもまだ十分に理解できていないし、ライダーたちも乗り方を変えなくてはいけないのかなと思い始めている部分もあります。そこに制御システムが密接に関わってくるのですが、こちらもレギュレーションが変わりました。まずは開幕戦に向けて、どこに(セッティングを)落とし込もうかというところを探っている状態です。ソフトウェアについては昨年までは自社製作だったので、どこを変えればどう影響するかは分かっていたのですが、今年の統一されたものに関してはパラメーターをどの程度変更したら、バイクからどんなリアクションが返ってくるかというのが、掴みかねています。レースではそういうところが勝負になってきますので、今は少しでも多く理解をしていきたいですね」。

今週、カタールで開幕前最後のオフィシャルテストが開催される。それに関しても辻部長は「少しでも理解を深めていきたいと思っています」とコメント。開幕戦までにどこまで仕上げられるのかが、連覇達成への大きな鍵となりそうだ。

《吉田 知弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  3. 燃えるエアフィルターに有害なブレーキも…メルセデスベンツの粗悪偽造品、2024年は150万点超を押収
  4. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  5. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る