【F1】ルイス・ハミルトン、今季マシンに自信…「昨年より強くなった」

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8日間のテストで6000km以上を走破したメルセデス
8日間のテストで6000km以上を走破したメルセデス 全 9 枚 拡大写真

計8日間にわたってスペインで行われたF1のプレシーズンテストに参加した2015年王者のルイス・ハミルトン(メルセデス)。テストでは圧倒的な速さを見せるシーンは少なかったが、今季マシンに手応えを感じているという。

昨年のより少ない8日間のテストとなったが、メルセデスは昨年同様に1周のラップタイムの速さよりも、信頼性を確認するために徹底してロングラン走行のプログラムを重視。マシンのシェイクダウンからまだ間もないにも関わらず、初日から20周以上を連続して走り込んでいた。さらに様々なパーツも比較。他チームがタイムを次々と更新していく中、彼らは淡々と開幕戦に向けてのマシン作りを進めていた。

結果的に8日間あるうち、トップタイムを記録したのはニコ・ロズベルグの1回(第2回の初日)のみ。ハミルトンは第1回は総合12位、第2回は総合9位とトップから離れたものになってしまったが、パフォーマンス面では心配はしていない様子だ。

「チームのみんなは素晴らしい仕事をしてくれたよ。今年はより強力な立場にいると感じている。このテスト期間でマイレージを稼げたことでマシンを十分に理解することができた。僕たちの状況がどれくらい良いかを測るのは難しいけれど、充実した冬を過ごすことができたと思う」。

現在のテストでは1チームあたり1日に走らせられるマシンは1台のみとなっているため、ロズベルグと8日間をシェアしてテストを担当。特に後半の4日間では午前と午後に分けて1日に2人がドライブするという他のチームでは行っていないスタイルを取り入れていた。

「僕たちはそれぞれ4日ずつドライブする代わりに、(1日の半分ずつをシェアすることで)8日間のほとんどを走ることができた。日を重ねるごとにマシンがアップグレードされていって、それらをテストすることができたんだ。非常にポジティブなことだと思っている」。

しかしライバルとテストプログラムが異なるとは言え、トップタイムの少なさは気になるところ。特にハミルトンに関してはライバルが1分23秒台を平均で出している中、それよりも1秒から2秒遅く1日のセッションを終える日もあった。これについては全く心配しておらず“マシンの基盤作り”が重要だと語った。

「ピラミッドを建造するのを想像してほしい。いきなり最上段を作り始めることはできないよね。マシン作りも同じだ。ロングランを繰り返すことでマシンの基盤を確立させる。マシンの耐久性と安定性だ。それから頂点(速さ)に向けて詰めていく。高い頂点(圧倒的な速さ)を目指すためには、大きな基盤が必要だ。だからそれを築く作業をしてきた」。

最終日にトラブルは出てしまったが、8日間合計で全チームより一番長い694周(6023km)を2人で走破。しっかりとしたベースが出来上がったと言っても良いのかもしれない。

「でも全体的に問題ない。レースに向けての準備はしっかりと出来ている」と語るハミルトン。今年も僚友のロズベルグに加え、冬のテストで好調さが目立ったフェラーリ勢との争いになることが予想される。2週間後の開幕戦では、今回のテストをもとに発揮される「本当の速さ」がどれほどのものなのか、目が離せない。

《吉田 知弘》

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