【メルセデスベンツ GLC 試乗】ちょっと褒めすぎですが、ほぼパーフェクト…中村孝仁

試乗記 輸入車
メルセデスベンツ GLC250スポーツ
メルセデスベンツ GLC250スポーツ 全 17 枚 拡大写真

はっきり言って、旧型車に当たる『GLK』の出来が、ダメダメだから…というわけではないのだが、新しい『GLC』の出来はほぼ完ぺきと言ってよいほどの仕上がりと感じた。

【画像全17枚】

試乗会の帰り際、広報担当に「クルマ、いかがでした?」と聞かれて思わず答えてしまったのが、「こういうの作られると困るんだよねぇ。文句付けるところないから…」という文句。

SUV(正確にはクロスオーバーであるが)というジャンルのモデルは一度乗るとやめられなくなる。というのも、目線が高くて先を見通せるから、運転が楽。同じようにいちいち頭をかがめて乗り込む乗車姿勢が必要ないから、乗降が楽。そして、出来の良い4WDを装備していればほとんど道なき道を走れる高い走破性を持ち、一種のサバイバルツールとしても機能する。等々、挙げればきりがないほどその良さが出てくる。

そのサバイバルツールのような4WD車の場合、さすがにオンロードの性能はさほどではなかったが、最近のクロスオーバーは多少オフロードの性能を犠牲にして、そのオンロード性能を上げてきているから、滅多なことでは本格的オフロード走行をしない人(実はこちらが大半)にとっては、願ったり叶ったりの仕様となっているというわけである。

僕のように、年間で精々2~3日程度しか降雪&積雪しない首都圏に住んでいると、4WDなどまず必要ない。極端な話、スタッドレスだっていらない。積雪したらクルマに乗らなければ良いだけだから…。だから、本当ならこいつの2WDが欲しくなる…って買うつもりか?と突っ込まれそうだが、今回のGLCの出来はそれほど良かった…と言いたいわけである。

車両重量は1860kgある(本革仕様のため)。最も近そうなメルセデスのライバル、『C250スポーツステーションワゴン』と比較すると、こちらがピッタリ200kg重い。因みにお値段、どちらも本革仕様で比較してワゴンは738万円。GLCは745万円とほぼ拮抗。しかしこちらは4マチックの4WDで、あちらはFR。FRにしたらきっと同じ値段になる…というか安いかも。そうなると、上述したようなメリットが出てくるわけだ。さすがに重いからJC08燃費でも2km/リットル悪い13.4km/リットルに留まるが、まあ、ネガな要素はそれくらいか。

最近流行りのグランピングをテーマとした試乗会場から出発。当然ながらオフロードである。まあ大したことはないのだが、そこからの乗り出しでまず「おぉ~?」。轍に取られて右に左に揺れるかと思いきや、全く持ってスムーズ。そのままオンロードに出ると乗用車のフラット感よりも高いんじゃない?と思わせるフラット感の高さを持つ乗り心地を提供してくれる。路面のざらつき感など全く感じさせない。

気になっていた重さの影響は、高速に入り本線流入の際にフル加速したが、これなら十分。たぶんCクラスステーションワゴンあたりに乗り換えると、やっぱりね…と思うのかもしれないが、こいつを単独で乗る限りは何の不満も感じない。比較的速い転舵で車線を変えても、車高が高い割にはぐらつくこともまずなく、見事なほどにうまく制御されている。このため、コーナリング性能も十分に安定して、狙ったところにズバッと切り込むことが出来る。

ラゲッジスペースの解説では、ゴルフバッグが3つ、リアシートを畳まずに積載できるとあったが、デモのために供されたゴルフバッグは9インチサイズ。これは一応標準型とされているが少し小さめ。デモンストレーションを見ても見るからにきつそうだったが、とりあえず入るスペースを確保している。リアシートも40:20:40の可倒式で使い勝手が良い。

静粛性の高さも文句なし。本当に死角のないクルマだった。

■5つ星評価
パッケージング ★★★★
インテリア居住性 ★★★★
パワーソース ★★★★★
フットワーク ★★★★
おすすめ度 ★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来38年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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