トミーカイラZZ の溶接・組立てが行われる舞鶴…軍艦からEV、北陸新幹線へ

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京都府舞鶴市の赤れんがパークで3月21日から始まったトミーカイラZZ量産開始記念展示。初日の3月21日には、舞鶴市の多々見良三市長、同社小間裕康社長や、製造を担う小阪金属工業の櫛田美樹社長が登壇した
京都府舞鶴市の赤れんがパークで3月21日から始まったトミーカイラZZ量産開始記念展示。初日の3月21日には、舞鶴市の多々見良三市長、同社小間裕康社長や、製造を担う小阪金属工業の櫛田美樹社長が登壇した 全 50 枚 拡大写真

明治期に軍港として栄え、海上自衛隊艦や長距離フェリー、定期コンテナ船、漁船が行き交う舞鶴港。EVスポーツカー『トミーカイラZZ』は、その山側を行くJR舞鶴線沿いに建つ小阪金属工業で溶接・組立てが行われ、オーナーのもとへと出荷される(写真50枚)。

「300平米の専用工場を新設して、セル生産方式でつくっている。スタッフは溶接3人、組立3人の合計6人。4台のトミーカイラZZを並べて、フレームを溶接するフロアと、組立フロアを行ったりきたりしてつくっていく」と話すのは、小阪金属工業の櫛田美樹社長。

1989年創業の同社は、ステンレス、アルミ、チタンといった特殊金属の加工・溶接技術で、クライアントの要望をかたちにしてきた会社。特殊断面形状の高強度アルミ部材が採用されているトミーカイラZZのフレーム溶接・組立てを担う。櫛田社長は、「乗り物の熱交換器やプラント関連など、自衛隊や保安庁のアルミの船体モジュールや上部構造などつくったり。いわゆる何でも屋」とも教えてくれた。

このトミーカイラZZを開発・販売するGLMは、「スポーツカーの生命線、低重心・軽さ・高剛性を追求したフレームは、小阪金属工業の高度な金属加工・溶接技術によって具現化できた。フレーム横の美しいビード(溶接跡)は、高度な技術の証」と伝えている。

4月3日まで京都府舞鶴市の赤れんがパークで実施される「トミーカイラZZ 量産開始記念展示」では、実車のほか、そのフレーム構造を間近に見られるプラットフォームも展示される。初日(3月21日)の式典で舞鶴市の多々見良三市長は、「舞鶴が電気自動車製造の最先端の地になると期待する。こうした地元の工場や、クルマを開発する企業の連携に感謝している」とコメントし、さらに自治体としての意気込みをこう語った。

「今後、こうした取り組みを国内外に発信し、舞鶴の魅力を伝えたい。そして次は北陸新幹線を誘致したい」

《レスポンス編集部》

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