旭川~新千歳空港間直通運行廃止、『スーパー北斗』にキハ261系…2016年3月のダイヤ改正

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今回の改正から『スーパー北斗』へ初めて投入されたキハ261系1000番代。既存車のため塗色は従来のままだ。
今回の改正から『スーパー北斗』へ初めて投入されたキハ261系1000番代。既存車のため塗色は従来のままだ。 全 9 枚 拡大写真

3月26日に実施されたダイヤ改正で、JR北海道では北海道新幹線の開業のほかにも、在来特急列車の一部に大きな動きが見られた。

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まず、これまで旭川発着の特急『スーパーカムイ』12往復で行われていた新千歳空港直通が廃止され、同列車はすべて札幌で系統分離された。直通時は札幌~新千歳空港間が快速『エアポート』として運行されていたが、特急形の2ドア車では札幌での乗降に時間がかかること、札幌~旭川間または札幌~新千歳空港間で万が一遅れが生じるとその回復が困難になること、快速『エアポート』の旅客増により、同列車のすべてが733系3000番台などの3扉・ロングシート車に統一されることが、直通廃止につながった。

直通時はスイッチバックとなる札幌で乗客による座席回転風景が見られたが、それも過去のものとなった。札幌における座席回転は、北海道初の特急『おおぞら』が1961年10月のダイヤ改正から函館~札幌~旭川間で運行を開始して以来のもので、54年あまりでその歴史に幕を閉じたことになる。

なお、直通時は、指定席(uシート)を利用する際の指定席料金は特急区間の520円(通常期)だけで済んだが、札幌で系統分離されたことで、札幌~新千歳空港間の料金(520円)も必要になった。そのため、札幌より北の区間と新千歳空港との間の指定席料金は実質2倍の値上げとなっている。

一方、新函館北斗で北海道新幹線に連絡する特急『スーパー北斗』は3往復増の12往復となり、札幌発の上りが『4・18・20号』、函館発の下りが『9・11・23号』にキハ261系1000番代が投入された。キハ261系1000番代は『北斗』などに使用されている老朽化したキハ183系34両を置き換えるため、2016年度から2017年度にかけて増備される予定で、増備車は最初から新塗色で登場、従来塗色の車両も順次、新塗色に塗り替えられることになっている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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