【GARMIN eTrex 30xJ インプレ前編】普及機でも新機能搭載で山歩きでの実用性向上

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GARMIN eTrex 30xJ
GARMIN eTrex 30xJ 全 30 枚 拡大写真

スマートフォンで現在位置がわかり、地図も見られるようになってから久しいが、いまでもGPS機能に特化したハンドヘルド(手持ち)GPSが根強い人気を保っている。GARMINからはハンドヘルドGPSの定番モデルであり、普及クラスに位置づけられる「eTrex」シリーズの新型モデル『eTrex 30xJ』が登場した。その魅力を探ってみる。

◆スマートフォンでは代替できないハンディGPS、その定番モデル

ハンディGPSとは、その名の通り、手のひらサイズのGPSデバイスだ。GPSによって現在位置を測位し、周辺の地図を表示する。これだけの説明では、スマートフォンでGoogleマップを使うのと変わりがなさそうだ。実際、両者は重複する部分も非常に多い。しかし、ハンドヘルドGPSはスマートフォンより歴史が古く、登山やジャングルでの探検など、スマートフォンよりずっと厳しいフィールドで使われ、独自に進化してきた。スマートフォンがこれだけ普及した現在でも、ハンドヘルドGPSがGoogleマップに置き換わってしまうことはなく、こうして新製品も登場している。意外に思う人も多いかもしれないが、スマートフォンはハンドヘルドGPSの代替にはならないのだ。

今回取り上げるeTrex 30xJはGARMINのeTrexシリーズの最新モデルだ。eTrexは1998年に初めて登場し、それ以来今日まで、ハンディGPSの定番モデルとして世界中で愛されてきた。GARMINはeTrexの好評を受けてGPSMAPやオレゴンといった高性能モデルもラインアップに追加しているが、だからといってeTrexが低価格な入門機に追いやられたわけではない。今でもハンディGPSのリファレンスであり、その地位は揺らいでいない。

では、その概略を紹介していこう。本体は縦103mm、横54mm、厚さ33mmの丸みを帯びた形状。片手でちょうどボディ全体をホールドできるくらいの大きさだ。ボディの外周部は硬質のラバー素材で覆われており、ラフに扱える耐衝撃性を備えている。また、日常生活防水(IPX7)なので雨の中でも使用可能だ。バッテリーは世界中どこでも入手できる単三乾電池となっており、これを2本搭載して、25時間の使用が可能となっている。

本機の要といえるGPSは高感度チップを搭載し、GPSだけでなくロシア版GPSである「GLONASS」、日本の準天頂衛星「みちびき」にも対応している。このGPSで現在位置を測位すると周辺の地図をディスプレイに表示するわけだが、そのディスプレイは35mm×22mmというサイズで、解像度は320×240ピクセル、半透過型のカラー液晶だ。一方、地図は1/20万 日本全国地図が内蔵されている。ただし、地図データは別売のオプション地図や、インターネットで手に入る様々な地図をインストール可能。そのために本機はマイクロSDカードスロットを備えている。

◆普及機ながらも3軸電子コンパスと気圧高度計を搭載、GPS測位の欠点を補う

GARMINでは現在、eTrexを2機種ラインアップしているが、本機eTrex 30xJは上位モデルに当たる。下位モデルとの違いは、3軸電子コンパスと気圧高度計を搭載している点だ。したがって、本機ではいつでも正確な方角がわかるし、高度の測定もできる。どちらもGPSで事足りるように思えるが、じつはGPSによる方角の測定は移動中でなければ不可能であり、高度についてもGPSによる測位は高さ方向の精度が低い。どちらもGPSの弱点を補ってくれる機能なのだ。

また、従来のモデルとの比較では、内蔵メモリの容量が1.7GBから3.7GBへと倍増し、ディスプレイの解像度が上がり、画質も鮮明になった。しかし、それ以外の部分では大きな変更はなく、筐体も含めて見た目もほとんど変わらない。モデルチェンジというより改良の範囲だろう。GARMINのハンドヘルドGPSは高性能モデルの「GPSMAP」や「Oregon」を見ても、地味なモデルチェンジが多い。どんどん変わっていくフィットネスデバイスとは対照的だが、極限的な状況で使用されることが多いハンドヘルドGPSは、何より信頼性や操作性が重要となる。敢えて変えないという面もあるのだろう。

《山田正昭》

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