交通科学博物館+梅小路蒸気機関車館=京都鉄道博物館が報道公開…4月29日オープン

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ほぼ完成した京都鉄道博物館が報道公開された。4月29日にオープンする。
ほぼ完成した京都鉄道博物館が報道公開された。4月29日にオープンする。 全 14 枚 拡大写真

JR西日本が建設を進めてきた新しい博物館「京都鉄道博物館」(京都市下京区)が、一部を除いてほぼ完成した。これに伴い同社は4月1日、同館を報道関係者に公開。一部の保存車両とともにお披露目された。4月29日にオープンする。

京都鉄道博物館は、交通科学博物館(大阪市港区、2014年4月閉館)の施設が老朽化したことなどを受けて計画された。蒸気機関車を動態保存してきた梅小路蒸気機関車館(2015年8月閉館)を拡張する形で整備。扇形車庫や転車台、旧二条駅舎などがある敷地の西側を中心に、エントランスホールやプロムナード、本館、トワイライトプラザなどが新設された。

エントランスホールと本館をつなぐ部分には、全長約100mに及ぶプロムナードが設けられた。駅のプラットホームをイメージしたデザインでまとめられており、新幹線0系電車や80系電車など、戦前・戦後の国鉄輸送を支えた12両の鉄道車両が設置された。このうち20系客車のナシ20形食堂車では、弁当や軽食メニューの販売を行うという。

本館は吹き抜け構造を持つ3階建て。1階はJR発足後に登場した新幹線500系電車を含む12両が設置され、鉄道の歴史や仕組みなどを分かりやすく紹介する展示も設けられた。2階は1階の展示車両を上から見ることができ、レストランなどの休憩施設や鉄道模型の大型ジオラマなどを設置。指定券類の発券を体験できる模擬端末や運転シミュレーターなど体験型の展示も充実させている。3階は一部が「スカイテラス」と名付けられた展望デッキになっており、近くを通る東海道本線(JR京都線)や東海道新幹線の列車を見ることができる。

このほか、本館1階の南側には展示引込線が設置された。実際に使用している車両基地(梅小路運転区)の線路とつながっており、車両の入替が可能だ。報道公開当日は車両がまだ搬入されていなかったが、オープン当初はオハ46形客車など3両が留置される予定だ。

本館の東側に隣接するトワイライトプラザは、旧京都駅0番線ホームの上屋トラスを再利用。大阪~札幌間で運行されていた臨時寝台特急『トワイライトエクスプレス』用の電気機関車や客車など6両が設置された。

旧・梅小路蒸気機関車館の扇形車庫では、引き続き動態・静態の蒸気機関車20両を展示するが、報道公開当日はまだ工事中で、展示予定の蒸気機関車も外に出されていた。動態保存の蒸気機関車を使用して構内を走る『SLスチーム号』も引き続き運行されるが、けん引する客車は京都鉄道博物館のオープンにあわせ新調された。

転車台の南側には、蒸気機関車の検査・修繕を専門に行うSL第2検修庫が、梅小路運転区の施設として整備された。本館2階から連絡デッキが検修庫まで伸びており、ここから蒸気機関車の検査・修繕作業が見学できるようになっている。

《草町義和》

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