鴻海のシャープ買収額3888億円は、縁起を担いだ「八並び」

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鴻海精密工業の郭台銘氏(c)Getty Images
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 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業グループによるシャープ買収劇が、ついに決着した。シャープは3月30日に、改めて鴻海からの支援受け入れを発表。4月2日に、株式引受契約を正式に締結した。

 シャープは2月25日に、鴻海からの支援受け入れを一度発表。国内大手の電機メーカーが初めて外資傘下になるとして注目を集めたが、その後、未検討の潜在的債務があることが発覚。契約が保留となり、両社は協議を重ねていた。

 2月25日時点では、鴻海精密工業、同社子会社のFoxconn FE、Foxconn Technology、SIOから約4,889億円を調達する予定だったが、最終的に鴻海からの提案により、1000億円ダウンの総額3,888億円での買収となった。シャープは、ディスプレイデバイス事業の収益悪化、中国市場における市況悪化、国内市場における市況悪化を理由に、業績の下方修正を行っており、それを踏まえて新提案を受け入れたとのこと。

 第三者割り当てによる普通株式の発行では、約33億株を発行し約2,888億(1株につき88円)を調達する。また、鴻海にC種種類株式約1,136万株を発行し約1,000億円(1株につき8,800円)を調達する。

 株式の発行価額が、88円、8,800円といずれも八並びだが、これは中国の習慣で、「八=発(発展、成長、富裕の意味)」と見なし、縁起の良い数字だからと思われる。ちなみに、北京五輪は、2008年8月8日に開催されている。ここからも、今回の両社の契約が、鴻海主導で進められたことが推察される。

鴻海のシャープ買収、最終決着……正式契約を調印

《赤坂薫@RBB TODAY》

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