気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年4月5日付
●京王・西武に新型車両、18年度登場(読売・28面)
●東京五輪へ整備、選手村へ自動運転バス(読売・34面)
●タクシー初乗り400円台へ、東京都心距離縮め来春にも(朝日・1面)
●トヨタ、米MSと合弁新社、自動運転へビッグデータ分析(朝日・6面)
●「バスタ新宿」利用客にぎわう(朝日・23面)
●ホンダ、16万台リコール、フィットなど、火災の恐れ(毎日・27面)
●自動車リコール昨年度過去最多、タカタが半数(毎日・27面)
●全自動駐車場実用へ本腰、政府、来年度から実証実験、大手などと提携(産経・2面)
●ベンツ究極の「Gクラス」誕生、軍用技術採用、水深1メートルも楽々(産経・11面)
●訃報、渡辺浩之氏、元トヨタ自動車専務(日経・35面)
ひとくちコメント
つながるクルマの拡大に取り組むトヨタ自動車が米マイクロソフト(MS)との提携強化に動き出したという。両社は合弁で、クルマから集めるビッグデータを分析する新会社を米国に設立したことを発表。きょうの各紙も「マイクロソフト、トヨタが新会社」(日経)などと、大きく取り上げている。
それによると、新会社名は「トヨタ・コネクテッド」。トヨタの新しい米国拠点となるテキサス州に構えるという。資本金は約6億円で、トヨタ子会社が95%、MSが5%を出資し、2017年までに約40人の技術者を集めて、ビッグデータの分析にあたるそうだ。
トヨタでは、通信専用機を使って、走行中の多数のクルマから把握した道路や交通情報のほか、利用者が渋滞や路面のきめ細かい情報を入手できる「つながるクルマ」を増やす計画だという。現在は高級ブランドの『レクサス』に限って標準装備しているが、標準化を目指して大衆車などにも広げて搭載率を高める方針だ。
また、トヨタとMSはすでに2011年に提携し、ビッグデータの活用方法などを共同で研究してきた。新たな合弁会社を米国につくることで、日本では手薄なIT化を担う人材を確保し、分析の結果は自動運転に生かす狙いもある。朝日は「先行するグーグルの背中を追い、車各社のIT人材争奪戦は熱を帯びる」とも伝えている。