台湾で大型バイクユーザー急増中…日本とは違うツーリング事情

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富士山周辺を3泊4日でツーリング中。
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12名10台のバイクグループが、箱根・十国峠レストハウスに入ってきた。日曜日の箱根路はライダーであふれかえるから、さほど珍しい光景ではない。しかし、話している言葉が外国語だ。聞けば、台湾からのバイクグループだという。

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バイクは都内にてレンタル。羽田空港に到着すると、そのまま東京都江東区にある大型バイク用品店「ライコランド東雲店」へ直行。同店のサポートカーとともに3泊4日のツーリングに出ているのだと、メンバーのファンさんご夫妻が教えてくれた。

ファンさんは台湾でもBMW R1200GS アドベンチャーに乗るビッグバイクユーザー。日本へ来るのはすでに20回以上を数え、レンタルバイクでのツーリングも今回で4回目と、もはやベテランだ。

その魅力をうかがうと「日本人は礼儀正しいし、道路がクリーンでバイクで走りやすい。食べ物も美味しいですね」と、何度も足を運ぶ理由は数え切れないといった様子。今回は奥さまをリアシートに乗せ、雪を被った富士山や露天風呂のある温泉、和食を楽しんで帰る。

台湾でのバイクライフは、日本とは違う部分が多いようだ。まず、二輪車は高速道路には乗れないので、ロングツーリングに行くのが大変だという。ただし、日本の高速道路料金はとても高い。台湾のライダーのなかには、ヨーロッパなどへツーリングに行く人もいて、その水準に比べるとかなり割高だという。

ちなみにレンタルバイクには全車ETC車載器が装備され、ライコランド東雲店ではETCカードの貸し出しサービスがある。バイク返却時にETC利用分を精算するという仕組みで、利用者には評判がいい。

台湾でバイクといえば、125ccくらいまでのスクーターが大方を占め、台北市などの大都市では朝夕の通勤ラッシュ時の道路はそういった小排気量バイクで溢れかえる。

そんななか大排気量バイクを持つのは、やはり富裕層だ。完成車の輸入が解禁されたのは2003年のことで、以来250ccを超えるバイクを見かけるようになり、最近では日本製はもちろん、ハーレーダビッドソンやBMW、ドゥカティといった高級車も増え、オーナーズクラブも存在。BMW乗りのファンさんもビッグバイクユーザーらとSNSなどを通じて情報を交換し、今回の日本ツーリングに参加した。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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