マツダの生産部門を担当する菖蒲田清孝専務執行役員は4月14日、広島県府中町の本社で記者会見し、開発から生産に至る「モノ造り革新」について「新たに調達も軸に加えてグローバル展開を図りたい」と表明した。
同社のモノ造り革新は、2006年に着手した全社的な業務の刷新活動。中期的な商品計画を開発部門と生産部門が密に連携して「一括企画」し、車種間の部品やコンポーネントの「相似化」などで、商品力やコスト競争力を高めてきた。
独自技術群であるSKYACTIV技術の本格展開との両輪で、同社の業績改善に大きく寄与してきた。菖蒲田専務は「コストは従来比で3割の低減を目標にしてきたがほぼ近づいた。円高にも抵抗力がある日本のモノ造りの改革ができた」と、評価した。
そのうえで、今後は開発、生産という2つの軸に、部品や材料の「調達」を加え、「3軸で推進する」方針を示した。14年からのメキシコ工場の稼動などによって、モノ造り革新のグローバルな展開が課題となっているためで、とりわけ、スムーズな生産準備やコスト、品質などへの影響が大きい調達業務を重視することとした。