【サウンドチューニング・マニュアル】クロスオーバー編 パート6…トゥイーターとミッドウーファー間で使える場合

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カーオーディオの楽しむべきポイントの1つである、“サウンド・チューニング”について解説している。先月と今月は、「クロスオーバー」がテーマだ。そして今週は、パワーアンプに搭載されている「クロスオーバー機能」の活用法について、さらに深く切り込んでいく。

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さて、パワーアンプに搭載されている「クロスオーバー機能」が、トゥイーターとミッドウーファー間で使えるタイプだった場合の、具体的な操作方法を解説していこう。

まずは、使用しているスピーカーの、メーカー推奨の「クロスオーバー」値を知ること、から始めよう。要は、スピーカーに付属されている“パッシブクロスオーバーネットワーク”が、どのような「クロスオーバー」値になっているかを調べれば良い。その値が、メーカーが考えるところのベストな「クロスオーバー値」なのである。

とはいいつつ、その数値が常にベストかというと、実はそうでもない。そこにカーオーディオの難しさと面白さが潜んでいるわけなのだが、トゥイーターの取り付け位置や角度、さらには車種ごとでの車室内形状の違い、使用するパワーアンプの特長等々、これらの要因が影響して、その時々でのベストが変化してくる。そのベストを探るために、「クロスオーバー調整」を追い込んでいきたいわけだ。

というわけで、まずはそのスピーカーの推奨値を入力することから始めて、そこから値を前後させて、ベストを探っていくのであるが…。

しかしながら実際は、パワーアンプに搭載の「クロスオーバー機能」でそれを詳細に煮詰めていくのは、結構難しい。理由は、聴きながら数値を変えられないから、である。パワーアンプがシート下に搭載されている場合ならまだしも、トランクに積まれている時には、トランクに行って数値を変え、運転席に乗り込んで試聴、またトランクに戻って調整…、というような作業を繰り返さないとならないのだ。

さらには、そもそもそれほど緻密に操作できるようにもなっていない。「クロスオーバー調整」においては、カットするポイントを決めるほかに、カットしたポイント以降の減衰率(スロープ)も調整したいのだが、スロープの選択肢がごくごく限られている場合も少なくない。さらには、カットするポイントの設定自体も、“大体”の値しか決められなかったりもする。

なので、パワーアンプに搭載されている「クロスオーバー機能」は、詳細にチューニングを行うための機能というよりもむしろ、「マルチアンプシステム」を組むための機能、と考えたほうがいいだろう。

左右それぞれのトゥイーターとミッドウーファーに、パワーアンプの1chずつをあてがう「マルチアンプシステム」は、それをすること自体に相当に大きなメリットがある。2chで4つのスピーカーを駆動させるのと、4chを使って4つのスピーカーを駆動させるのとでは、明らかに後者のほうが贅沢にアンプを使うことになるわけで、この贅沢さは、音にそのまま効いてくる。情報量も解像度も上がり、より力強くスピーカーを駆動できるようになるのである。

さて、大きく音質向上を図れるこの「マルチアンプシステム」であるが、そのメリットを獲得しつつ、さらに「クロスオーバー調整」も詳細に追い込みたい、と考えるならば、次なるステップアップ方法は、「デジタルシグナルプロセッサー(DSP)」を導入する、という作戦となる。

次回からはこの、「DSP」を用いて行う「クロスオーバー調整」についての話の突入していく。お楽しみに。

【サウンドチューニング・マニュアル】「クロスオーバー」編 Part.6 「パワーアンプのクロスオーバー機能の活用法 その2」

《太田祥三》

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